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火山観測(新燃岳)

気象研究所の新燃岳特集のページはこちら

2011/01/26に新燃岳が本格的に噴火しました. 気象研究所観測チームの第一陣が1/28に現地入りしました. 私は同年2/2~8および2/15~23に現地で新燃岳の観測を行いました.その時の記録です.

※以下,図・写真をクリックすると拡大します.

日程・場所

2/2(水) 2/3(木) 2/4(金) 2/5(土) 2/6(日) 2/7(月) 2/8(火)

2/15(火) 2/16(水) 2/17(木) 2/18(金) 2/18の噴火の動画

2/19(土) 2/20(日) 2/21(月) 2/22(火) 2/23(水)


E: 御池小学校 G: 神が溝 H: 霧島ロイヤルホテル
K: かかしの里 M: 道の駅霧島 N: 御池青少年自然の家
O: 皇子原公園 R: 小池林道 S: 新燃岳
T: 高千穂牧場 Y: 夢見が丘 Z: 霧島神宮

2/2(水)

新燃岳の噴火の様子

2011/02/02 15:56:48
2011/02/02 15:57:02
2011/02/02 15:57:18
2011/02/02 15:57:38
2011/02/02 15:57:52
2011/02/02 16:03:10

霧島神宮の売店で休憩中にドンという音がしたため,急いで見晴らしの良い「夢見が丘駐車場(火口から南東約7.3 km)」へ. 噴煙は既に火口から2000 mくらい上昇していました(写真1枚目). 続けてもう一回噴火(写真2-5枚目). 5分後には黒煙はなくなりました(写真6枚目).

気象庁発表

回数
爆発観測時刻
高さ[m]
流向
地震計振幅[μm/s]*1
空振計振幅[Pa]*2
噴石飛散距離[m]
8回目
2011/02/02 15:53
灰白色
多量
3,000
5,306
72.4
1,000

*1. 新燃岳南西観測点 *2. 湯之野観測点

2/3(木)

新燃岳の噴火の様子

2011/02/03 08:23:12

新燃岳火口から南約7.3 kmの霧島ロイヤルホテルの4階から撮影. 一番左の山が新燃岳.その隣が中岳.一番右の高い山が高千穂峰. 新燃岳は活発に白い噴煙を上げていました.

気象庁発表

回数
爆発観測時刻
高さ[m]
流向
地震計振幅[μm/s]*1
空振計振幅[Pa]*2
噴石飛散距離[m]
9回目
2011/02/03 08:09
灰白色
中量
1,500
963
26.0
不明

*1. 新燃岳南西観測点 *2. 湯之野観測点


火山灰の観測(御池みいけ小学校にて)

2011/02/03 09:20:12
2011/02/03 09:16:54
2011/02/03 09:20:28
2011/02/03 09:17:46
2011/02/03 09:19:42

新燃岳火口から南東約8 kmにある小学校.手前に高千穂峰があるため,新燃岳は直接見えません(写真1枚目). グラウンドには灰が沢山積もっていました.厚さ約5 cm.これは1/26, 27の噴火によるものとみられます(写真2-3枚目). 中庭には,安山岩や石灰岩等のサンプルが展示されていましたが,灰を被ってしまってよくわからなくなっていました(写真4枚目). ブルーシートを敷いて降灰を観測します.約24時間で薄っすら積もっていました.1 m×1 mの範囲に積もった灰を採取し,降灰量や粒度分布を調査します(写真5枚目).


火山灰の観測(小池林道入り口にて)

2011/02/03 10:10:30
2011/02/03 10:10:04

新燃岳火口から南東約8.5 kmにある林道入り口. 約24時間で薄っすら積もっていました. しかし,周囲は木に覆われているため,直近24時間よりも前に木に積もっていた灰が風に巻き上げられて落ちてきたものを観測している可能性を考慮する必要があります(写真1-2枚目).

火山灰の観測(宮崎県御池青少年自然の家にて)

2011/02/03 10:45:50
2011/02/03 10:45:38

新燃岳火口から東南東約9.5 kmにある施設. 左の山は高千穂峰.ポールの右から1番目と2番目の間に見えるのが,新燃岳の噴煙(写真1枚目). 約24時間で薄っすら積もっていました(写真2枚目).

新燃岳の噴火の様子

2011/02/03 17:42:44
2011/02/03 17:42:58
2011/02/03 17:43:16
2011/02/03 17:43:34
2011/02/03 17:43:52
2011/02/03 17:44:52
2011/02/03 17:45:12
2011/02/03 17:46:58
2011/02/03 17:48:28
2011/02/03 17:49:30
2011/02/03 17:52:28
2011/02/03 17:54:12
2011/02/03 17:54:18
2011/02/03 18:06:18

霧島ロイヤルホテルの4階から撮影. 最初,新燃岳から左側(西側)に黒煙がシュっと伸び(その写真はない),その後モクモクと上昇しました(写真上段). 頭と両腕ができ,あたかも人体のようです.そして,右側(東側)へ飛び立っていきました(写真中段). 最後は山肌に沿って伸びていき,龍のようになりました.風下側の高千穂峰に大量の降灰が見られます(写真下段). その約10分後にもう一回噴火しました(写真下段). ただ,どちらの噴火も気象庁の爆発的噴火の基準(爆発地震を伴い,空振計で一定基準以上の空振を観測)は満たしていなかったようです.


2/4(金)

火山灰の観測

御池小学校
小池林道
2011/02/04 10:08:06
2011/02/04 10:32:44
青少年の家
青少年の家
2011/02/04 10:53:34
2011/02/04 10:53:46

いずれの観測点も約24時間で薄っすら積もっていました. 上空では南西風が卓越していたため,噴煙が流れる中心軸は観測点から離れていました(写真4枚目). この日の夜に少し雨が降りました.

2/5(土)

火山灰の観測

2011/02/05 10:24:50
2011/02/05 10:24:58
2011/02/05 10:04:40
2011/02/05 10:41:32
2011/02/05 10:04:18

ホテルを出た直後の9時半頃に噴火しました. 急いで青少年の家に向かいましたが,噴煙の軸は相変わらず観測点から離れていました(写真1-2枚目). ところが,その後何故か火山と真反対の方向から灰がぱらぱらと降ってきたので,急遽灰を餅箱で直接採取することにしました(写真3-5枚目).


約10分毎の降灰量の移り変わり

1
2
3
4
5
6
7
8
9

(採取1-4回目)降灰量が徐々に少なくなり,一旦イベントが終了したかと思いましたが, (採取5-7回目)それまでとは逆の方向(新燃岳方面)から再び降り始めました.そして徐々に少なくなり, (採取8-9回目)二回目の噴火の灰が降り始めました.


火山灰の観測(皇子原公園にて)

2011/02/05 14:20:58
2011/02/05 14:26:08

新燃岳火口から東約7.5 kmの公園.1/30から置いていた洗面器の灰を回収.


火山灰の観測

御池小学校
小池林道
青少年の家
2011/02/05 16:38:40
2011/02/05 16:07:34
2011/02/05 15:23:32

前日夜に雨が降ったため,日中は放置して乾かし,夕方に採取しました. ただし,小池林道のブルーシートはほとんど乾いていなかったので,採取せず次回のためにきれいに拭き取りました. 青少年の家では午前中の噴火による灰が他観測点よりも多く積もっていました.

2/6(日)

火山灰の観測(神が溝にて)

2011/02/06 09:44:28
2011/02/06 09:43:38
2011/02/06 09:35:14

新燃岳火口から南南東約6.5 kmの地点. 新燃岳は直接見えません. 風で飛ばないように入れていた石が洗面器から飛び出ていました.動物の仕業でしょうか.


火山灰の観測

御池小学校
小池林道
青少年の家
2011/02/06 10:05:30
2011/02/06 10:26:28
2011/02/06 10:47:16

南西風が卓越していたため,新燃岳の南東の観測点にはほとんど積もっていませんでした.


火山灰の観測(かかしの里にて)

2011/02/06 11:28:16
2011/02/06 11:28:28

新燃岳火口から南南東約18.5kmの地点. 新燃岳は直接見えません. サッカー少年の足跡がついていました.観測には不向きな場所のようです.


赤外線カメラの調整(夢見が丘駐車場にて)

写真は昼に赤外線カメラを調整している様子(写真1,2枚目). この日の21-24時に赤外線カメラで熱映像を撮影しました(写真3枚目をクリックすると動画になります(359KB)). 23:25~23:34を10秒間隔で撮影したもので,この画像から23時28分13秒頃に極小規模な噴火が発生したことがわかります. カラースケールは温度を表し,暖色系が高温,寒色系が低温です.画面右側の青いカマボコ状のものは,中岳です. 夜間の噴火の様子を把握する上で赤外線カメラは有効です.

2/7(月)

火山灰の観測(御池小学校にて)

2011/02/07 09:10:56
2011/02/07 09:11:02
2011/02/07 09:13:30
2011/02/07 09:46:48
2011/02/07 09:49:10
2011/02/07 09:51:16

北西風が卓越していたため,新燃岳の南東側にあたる御池小学校には大量に積もっていました(写真上段). さらに,1 cmを超える礫が灰の上に落ちていました(写真下段). いくつかの礫は灰の上でバウンドしていたため,その様子から飛来方向の推定を試みましたが, 意外にも火口からの一方向だけではなくバラバラで明瞭に推定することができませんでした. 例えば下段左と真ん中の写真からは南(つまり火口と反対側)から, また下段右の写真からは西からそれぞれ飛来していることがわかります (コンパスを置いていませんが,太陽の影の方向から大まかに把握できます). 写真はないですが,素直に火口方向から飛んでいると思われるものもありました. こうなるとサンプルを多くとって統計処理するしかないため,飛来方向の推定は断念しました.


火山灰の観測

小池林道
小池林道
青少年の家
2011/02/07 10:06:24
2011/02/07 10:07:38
2011/02/07 10:37:12

北西風が卓越していたため,新燃岳の南東側にあたる小池林道および青少年の家にも大量に積もっていました. 礫の数は御池小学校よりも多くありました.


新燃岳の噴火の様子

夢見が丘駐車場
高千穂牧場
高千穂牧場
2011/02/07 12:59:48
2011/02/07 13:06:34
2011/02/07 13:59:10

新燃岳とその右側(東側)の中岳の間から噴煙らしきものが上がっています(写真左). 新たな噴火口ができたのかと驚いて見ていましたが,暫くしたら消えました. その後,高千穂峰でも同様の現象が見られたため,既に降り積もった灰が風で舞い上がったものと判断しました(写真中央). この日は北風が卓越していたので,南側は灰で霞んで観測が困難でした.黄砂が飛んでいるという未確認の情報を得たものの,気象庁では検知されていないようです.

2/8(火)

新燃岳の噴火の様子

最終日は4時半から7時まで,夢見が丘駐車場で赤外線カメラ撮影をしました. 活動が穏やかで,ほとんど噴気が出ていない様子でした.

昼に鹿児島空港で,交代. 帰りの飛行機で上空から新燃岳の写真を撮る予定でしたが,生憎の雨で断念しました.

2/15(火)

新燃岳(と桜島)の様子

2011/02/15 11:25:50
2011/02/15 11:41:22
2011/02/15 11:32:00

【写真1-2枚目】 2/15(火)に羽田から鹿児島空港へ向かいました.飛行機は新燃岳の西側を飛ぶため,左の窓から見ることができました. 新燃岳だけ雪化粧をしていませんでした.

【写真3枚目】 桜島もよく見えました.活動は低調のようでした.


観測体制

2011/02/15 14:12:10
2011/02/15 14:23:52
2011/02/15 14:23:30
2011/02/15 17:57:34

【写真1枚目】 可視・赤外カメラおよびビデオによる撮影を行うにあたり, ホテルの窓が全開できる6階の部屋を先遣隊が新たに借りていました.

【写真2枚目】 前回不便に感じていたので,赤外カメラに小型モニタをつなぎ複数人で議論できるようにしました. 赤外カメラは山肌の温度や噴煙(ただし,雲があると見分けづらい)を夜間でも把握することができるため非常に強力なツールです. 3枚目の写真と比較すれば局所的に山肌の一部がやや高温になっていることがわかります. 我々が現地観測している間,ずーっとこの局所的な高温を保っていました.

【写真3枚目】 新燃岳だけ雪化粧していないことがよくわかります. この要因について4人で議論し,3つの仮説が提案されました.私はCを主張.
A. 山体自体が熱いのではないか.
B. 降雪後に噴火して火山灰が被ったのではないか.
C. 上空が噴気で暖ためられ,雪ではなく雨が降ったのではないか.

【写真4枚目】 総合観測班事務局に転送されている監視カメラの映像. モニタ右上の大浪池は新燃岳の西側に位置しており,そこからの映像によれば,雪が無いのは右側(南側)の局所的なものということがわかります. これにより,上記仮説のうち,Aは棄却されるでしょう

2/16(水)

新燃岳の様子

2011/02/16 12:05:24

この日はどんよりと厚い雲が全体を覆っていて噴煙がよくわかりませんでした. 夜は雨になりました.


空振計の比較観測

2011/02/16 18:59:54
2011/02/16 19:02:14
2011/02/16 19:02:02

空振計も投入されました. 空振計は個体差が大きいそうで,そのチェックも兼ねて3台設置しました. 奥の黒いラグビーボールみたいなものが,ブリューエル・ケアー社製で,上の3本のヒゲは鳥避け.手前の2つの白い筒がアコー社製. 3枚目の写真はデータ収録装置.


2/17(木)

新燃岳方面の様子

2011/02/17 12:16:34

高千穂牧場からの眺めです.この日は昨夜からの雨が続き,雲が全体を覆っていて噴煙がよくわかりませんでした.

2/18(金)

新燃岳と高千穂峰の様子

2011/02/18 09:03:42
2011/02/18 09:04:48
2011/02/07 13:06:34

【写真1枚目】 ホテルからの眺めです.久々に晴れました.朝方はまだ雲が残っていました. 隣の中岳なども雪はなくなっていました.

【写真2-3枚目】 高千穂峰の様子です.2/7(11日前)の様子(3枚目)と比べると,これまでに降り積もった灰は昨日までの雨で大分流されたようです. 幸いなことに,土石流の被害は報告されていません.


火山灰の観測

2011/02/18 10:04:04
2011/02/18 11:08:14
2011/02/18 11:07:08

御池小学校の校庭に重機が投入され灰を取り除く作業が本格化しました. そのため,急遽観測点を移設することにしました.少し高台にある給水施設(?)のステンレス板を借用することにしました. つるつるっとしていて,ブルーシートよりも灰を収集しやすそうです.


観測体制

2011/02/18 11:35:04
2011/02/18 11:35:14
2011/02/18 11:35:36

新燃岳を背にしてホテルを撮影. 6階の窓の空いている部屋で可視・赤外カメラおよびビデオ撮影をしています. その右上の屋上には気象庁カメラ,左上の大きな窓にはテレビ局のカメラが並んでいます.


新燃岳の噴火の様子

2011/02/18 13:54:04
2011/02/18 18:16:54
2011/02/18 18:20:00

【写真1枚目】 夢見が丘駐車場からの眺めです.日中ほとんど噴煙は上がっていませんでした.

【写真2枚目】 ホテルの6階から撮影した画像です.噴火の瞬間の様子です. 左側(西側)から噴火が始まっていることがわかります.しかし画像の左は切れています.

【写真3枚目】 夢見が丘駐車場からの眺めです. 18:16に噴火した模様で,写真は噴火から約4分後です. 空振は31.4 Pa(湯之野の空振計)で,車の中にいた我々は気づきませんでした. 各観測点のブルーシートをきれいにし,ホテルに帰る途中に目視で噴火を確認しました. 噴煙は東西にどんどん広がり,北風に乗って噴煙全体が南下(我々のいる方向)してきたので, 急遽,餅箱を置いて直接採取し,観測時間分解能を上げることにしました.

噴火前後の様子(動画2.27MB) ホテルの6階から撮影した画像を動画にしたものです. 17:51~18:41の50分間を30秒間隔で撮影しました.


気象庁発表

回数
爆発観測時刻
高さ[m]
流向
地震計振幅[μm/s]*1
空振計振幅[Pa]*2
噴石飛散距離[m]
12回目
2011/02/18 18:16
灰白色
やや多量
3,000
2,479
31.4
1,000

*1. 新燃岳南西観測点 *2. 湯之野観測点


2/18(金)18:16の噴火による灰の移り変わり

2011/02/18 19:36:22
2011/02/18 22:09:34
2011/02/18 22:09:50

  1. 18:39:10-18:43:50(4分40秒)
  2. 18:43:50-18:48:20(4分30秒)
  3. 18:48:20-18:53:50(5分30秒)
  4. 18:53:50-19:00:10(6分20秒)
  5. 19:00:10-19:08:50(8分40秒)
  6. 19:08:50-19:21:30(12分40秒)
  7. 19:21:30-21:47:00(2時間25分30秒)
  8. 21:47:00-24:28:30(2時間41分30秒)
  9. 24:28:30-39:03:00(14時間34分30秒)

観測1-2では砂粒くらいの粒径のものが大部分を占めていましたが,3以降は粒径が極めて小さいものも入っています.


2/18(金)18:16の噴火による灰の収集(固定観測点)

2011/02/18 19:36:22
2011/02/18 22:09:34
2011/02/18 23:34:08

【写真1枚目】 ホテルに設置した洗面器に積もった灰です.北風が吹いていたので,新燃岳の南側にあたるホテルにも降灰がありました.

【写真2枚目】 御池小学校の観測点に積もった灰です.ここは新燃岳の南東側にあたり,広い範囲で降灰があったことがわかります. ステンレス板は灰の採取がブルーシートよりも容易でした.

【写真3枚目】 青少年の家の観測点に積もった灰です. 写真だとよくわかりませんが,ここにも降灰がありました.広い範囲で降灰があったことがわかります. 夜中のうちに回収したので,人為的な汚染のない非常に純粋なデータが取れました.夜中の作業は睡魔との戦いでした.

2/19(土)

新燃岳の様子

2011/02/19 07:10:42
2011/02/19 10:33:48
2011/02/19 08:08:48

【写真1-2枚目】 ホテルからの眺めです.この日も晴れていました. 噴煙が山体の左側(西側)からも出るようになっていました.ビデオで確認すると,昨夜(2/18)の噴火は西側からスタートした模様です.

【写真3枚目】 噴火による灰がホテル室内に侵入していました.

2/20(日)

灰の収集

2011/02/20 09:59:50
2011/02/20 09:33:40
2011/02/20 11:18:54

【写真1枚目】 御池小学校に5 cmくらい積もっていた灰はほとんど取り除かれ,グランドの芝が現れていました. (2月22日には,東京消防庁のスタッフが校舎の屋根に登り,屋根の灰を一斉に取り除いていました.  別の小学校の校庭の灰も取り除かれたという報道があり,復旧が急ピッチで進んでいました.)

【写真2枚目】 この日は朝から雨がシトシトと降り続きました. ブルーシートだと灰の収集は諦めざるを得ませんが,ステンレス板ならワイパーで簡単に収集することができました.

【写真3枚目】 野外観測では時々不可解なことが起きます. かかしの里の観測点で,重し用の石が洗面器から飛び出ていました.でも洗面器はその場に鎮座していました. 風が強い訳でもなく,犬猫烏の仕業とも思えません.

2/21(月)

高千穂峰と新燃岳の様子

2011/02/21 12:18:54
2011/02/21 16:57:08

【写真1枚目】 都城市から高千穂峰を撮影.ところでこの山,「山」って漢字にそっくりですね.

【写真2枚目】 霧島神宮近くから撮影. 新燃岳は活発に噴煙を上げていました.2/19に見られていた西側からの噴出はなくなっていました.

2/22(火)

火山灰の観測

2011/02/22 09:35:26
2011/02/22 10:12:58
2011/02/22 13:11:02

【写真1枚目】 御池小学校のステンレス板.細かい灰が降り積もっています. 写真だと周囲の木々が映り込んでいてわかりづらいですが,灰の軌跡がところどころ見て取れます. 新燃岳と反対(南側)方向に風が吹いていたと考えられます.

【写真2枚目】 灰の採取のために,新たにステンレスバットを投入. サイズはおよそ50 cm×30 cmです.

【写真3枚目】 できるだけ灰のサンプルを取りたいので,上面が平らな既存の建造物も積極的に利用します. 上面をきれいにしておいて,噴火直後に灰を回収するという作戦です. このポストも灰まみれでしたが,全て拭いてきれいにしておきました.


規制区域

2011/02/22 15:35:34
2011/02/22 15:35:48
2011/02/22 15:42:36

【写真1-2枚目】 新燃岳火口から半径4 km以内には立ち入りが禁止されています. 高千穂河原へ続く道は途中,バリケードで厳重に封鎖されていました.

【写真3枚目】 高千穂河原へ続く道の途中で,鹿に出会いました.家族4頭で悠然としていました. 報道によると,火山灰で食べ物を失った鹿が里に下りてきて,付近の畑を荒らしているとのことです.


新燃岳および高千穂峰の様子

2011/02/22 16:20:16
2011/02/22 16:35:38
2011/02/22 16:20:22

道の駅「霧島」に隣接する神話の里公園で,リフトに乗って高台に行きました. 新燃岳から5~6 kmの距離になります.新燃岳も高千穂峰もよく見えました. あまり活動は活発ではないようですが,写真2枚目の左の白い塊は噴煙です. 上空の風が弱いらしく塊はその場に留まり,新燃岳から少しずつ噴煙が供給されて少しずつ大きくなっていました.

2/23(水)

新燃岳の様子

昨夜のうちに小規模な噴火が発生しました.

帰り支度をし昼過ぎに鹿児島空港で引継ぎを行い,交代しました. 帰りの飛行機で上空から新燃岳の写真を撮る予定でしたが,雲が覆っていたため断念しました.



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