B6 海溝沿い巨大地震の地震像の即時的把握に関する研究

  • 副課題1:震源断層の広がりとすべり分布の把握
  • 副課題2:地震動の把握

期間

平成22年度~平成27年度(6年計画第5年度)


研究代表者

前田憲二 地震津波研究部長


担当研究部

副課題1:地震津波研究部
副課題2:地震津波研究部


目的

海溝沿い巨大地震発生直後にその震源断層の広がりや断層のすべり分布を把握する手法 開発を行うと共に、推定された震源断層の広がり・すべり分布に基づき地震動分布を推 定する手法を開発することにより、巨大地震に係るいっそう適切な評価や被害把握等、 災害の拡大防止等に直結する地震防災情報の提供を可能にし、国民の安全・安心に寄与 する。


B5 概念図

目標

地震発生から10~20 分以内に、断層のすべり分布や地震動分布を推定する手法を開発 する。

(副課題1) 巨大地震の断層のおよその広がりと規模を地震発生直後2~3分以内に把握する手法 を開発する。現在10~20 分程度で求められる断層のすべりの大きさや方向の解析につ いて、処理時間の短縮(5~10 分)と信頼性向上を図る。余震の震源分布を地震発生後 10~20 分以内で把握するための震源決定手法を開発する。断層の大まかなすべり分布を 震発生後10~20 分で求める手法を開発する。
(副課題2) 観測地震データと断層上のすべり分布推定結果に基づいて、さまざまな周波数帯の地 震動分布を地震発生後10~20 分後に推定する手法を開発する。

平成26年度の目標

(副課題1) ・気象庁からのリアルタイム地殻データ等を受け、解析処理を行う地殻変動データ受信処理装置を構築する。 ・地震データとGNSS データを用いた、w-phase のモーメントテンソル解析手法を改良する。 ・振幅情報と時刻情報を用いた自動地震識別手法について、地震多発時処理の評価と手法改良を行う。 ・自己浮上式海底地震計による南海トラフ沿い域等における海域地震観測を行うとともに、これまでの観測結果の解析を進める。 ・震源過程解析においてGRID 解析を導入し、断層面におけるすべり量の大きな範囲の推定を行う手法を開発し、GNSS データ解析結果との整合性を確認する。
(副課題2) ・地震波形データの収集を継続する。 ・中~長周期地震動の地盤による影響評価について解析し、地震動の時間履歴推定法の開発を行う。

研究計画の詳細は以下のファイルをご覧ください。

海溝沿い巨大地震の地震像の即時的把握に関する研究_研究計画(PDF 372KB)



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