B5 地殻変動観測による火山活動評価・予測の高度化に関する研究

  • 副課題1:火山活動モニタリング手法の高度化およびマグマ活動の推定
  • 副課題2:火山活動の推移想定に関する研究

期間

平成26年度~平成30年度(5年計画第1年度)


研究代表者

山本哲也 火山研究部第1 研究室長


担当研究部

副課題1:火山研究部、地震津波研究部
副課題2:火山研究部、地震津波研究部


目的

気象庁の噴火予警報業務に資するために、地殻変動観測による火山活動評価手法および噴火に至る火山活動の推移想定の高度化を図る。


B5 概念図

目標

地殻変動データが得られる活動的な火山において、地殻変動源のモデル化とシミュレーションによりマグマ活動を推定する手法を高度化する。噴火に至る多様な地殻変動について過去事例を整理・解析し、事例の少ない火山も含め、火山活動の推移の想定を行う。

(副課題1) 火山活動の異常検出のために地殻変動観測データ等のモニタリング手法を高度化し、地殻変動源のモデル化や地殻変動シミュレーションによってマグマの蓄積・挙動の推定手法を高度化する。
(副課題2) 火山における地震活動と地殻変動の過去事例の整理・解析を通して火山活動の推移の想定を行う。

平成26年度の目標

(副課題1)

  • 伊豆大島において開始したひずみの連続観測データの特性等の確認をする。
  • 伊豆大島においてGPS、光波測距、重力の稠密地殻変動観測を行う。浅間山等においてGPS 観測等を行う。
  • 伊豆大島をはじめとする全国の火山を対象として、気象庁総合観測点データの収集を行い、GPS、傾斜データなど地殻変動のデータを、機能強化した火山用地殻活動解析支援ソフトウェア等を用いた解析を行う。
  • 伊豆大島の地殻変動データの解析において、圧力源推定の精度・時間分解能の向上を図るとともに、地下のマグマの状態・挙動の推定を行う。
  • SAR の過去データによる地殻変動解析を行うとともに、打ち上げ予定の衛星ALOS-2によって得られたSAR データの解析の技術を構築する。また、SAR 等電磁波を用いた地殻変動観測データについて数値気象モデルを用いた補正手法の改良に着手する。
  • 地殻変動が観測された活動的火山について地下の圧力源モデルを推定する。
  • 地上設置型SAR の観測・解析にかかる準備を行う。

(副課題2)

  • 地殻変動、地震活動、表面現象異常事例についての内外火山についての事例を収集する。
  • 現噴火シナリオについて、火山の様々な要素を検討し課題整理を行う。

研究計画の詳細は以下のファイルをご覧ください。

地殻変動観測による火山活動評価・予測の高度化に関する研究_研究計画(PDF 372KB)



All Rights Reserved, Copyright © 2003, Meteorological Research Institute, Japan