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気象研究所研究開発課題評価報告

地震活動・地殻変動監視の高度化に関する研究

中間評価

評価年月日:平成28年10月21日
  • 副課題名1 地震活動評価手法の高度化
  • 副課題名2 地殻変動監視技術の高度化
  • 副課題名3 地震発生シミュレーション技術の高度化

研究代表者

勝間田明男(地震津波研究部 第一研究室)

研究期間

平成26年度~平成30年度

中間評価の総合所見

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研究の動機・背景

発生した地震活動等に関しては、地震調査研究推進本部(文部科学省)の地震調査委員会が評価を行っている。当課題で計画している地震活動・地殻変動に関する研究は、地震調査委員会を通じた国民への説明能力の向上につながる。科学技術・学術審議会の測地学分科会から地震火山観測研究に関する研究に関する建議が出され、その方針に沿った研究の推進が求められている。また、地震予知を含む学術的な検討に関しては、地震予知連絡会(国土地理院)が行っており、当課題の研究は地震予知研究に寄与できる。

日本列島の地殻全体は、プレートの沈み込みに伴う定常的なひずみの蓄積と地震によるひずみの解放ばかりでなく、近年多くの知見が得られているゆっくりすべりや非弾性的な変形など様々な現象を通じて日々変化を続けている。また、東北地方太平洋沖地震の発生やその後の余効変動により、震源域南隣の房総半島沖や北隣の青森県東方沖以北では、地震発生の可能性が高まったとされている。そのような複雑な地震・地殻変動への総合的な理解はまだまだ発展途上にある。

気象庁では、日々発生している地震活動等を監視し、それらを解説資料等として防災機関等に周知している。また、東海地域周辺の地震活動や地殻変動監視を元に東海地震の発生の可能性について地震防災対策強化地域判定会が検討している。これらの気象業務における地震活動・地殻変動の監視能力・解説能力向上に結びつく。

(副課題1)地震活動評価手法の高度化

様々な地震活動を表す指標がこれまでに提案されてきた。しかしながら、それらを用いても地震活動の推移を客観的に評価し、原因を説明するのは容易ではなく、更なる研究の進展が期待されている。

(副課題2)地殻変動監視技術の高度化

地殻変動には長期から短期まで様々な時間スケールの変動があると同時に、変化の量も様々である。それらの変化を的確に把握していくことが重要となっている。

(副課題3)地震発生シミュレーション技術の高度化

地震サイクルシミュレーションに関する研究は進展しているものの、現象に対する説明能力は十分ではなく、今後とも研究の進展が求められている。

研究の成果の到達目標

地震活動や地殻変動について、新たな評価手法や監視技術等を導入することにより、より微小な変化を逐次的にとらえる技術を開発する。また、地震発生シミュレーションを通じて、地震・地殻活動の変化と大地震発生との関係に関する評価手法の改善を図る。

(副課題名1) 地震活動評価手法の高度化

これまで地震発生前の変化が報告されている地震活動に関する指標を逐次的に解析する手法を構築する。

(副課題名2) 地殻変動監視技術の高度化

長期的な地殻変動の把握を行うとともに、これまでよりも微小な地殻変動を検出できる技術を開発する。

(副課題名3) 地震発生シミュレーション技術の高度化

地殻変動解析で得られた知見などを地震サイクルシミュレーションモデルに取り込むとともに、前駆すべりの多様性を表現できる大地震発生モデルの構築を目指す。

1.研究の現状

(1)進捗状況

副課題1の地震活動評価指標として、潮汐と地震活動との相関に関する調査が進むと同時に、相似地震の発生予測の研究等が進展した。副課題2の地殻変動監視については降水補正手法の研究が進展し気象庁業務に取り入れられているとともに、様々なゆっくり地震現象の解析等が進んだ。副課題3の地震発生シミュレーションについては、これまでの南海トラフ領域に加え、日本海溝沿いの地震発生シミュレーションまで行うように研究対象領域を拡大するとともに、ゆっくり地震現象の解析が進んだ。詳細は以下に記述するが、全体として研究計画は順調に進展している。

(2)これまで得られた成果の概要
(副課題名1) 地震活動評価手法の高度化
① 地震活動の統計的指標
  • トンガ・ケルマディック海溝沿いプレート境界型地震活動について、地震と潮汐との相関を示す指標p値の時空間変化を調査した。その結果、この地域ではp値を用いた地震予測は有効ではないことがわかった。
  • 豊後水道長期的ゆっくりすべり(LSSE)前後における深部低周波地震(LFE)のp値の時空間変化を調査した。その結果、LFEの領域浅部側(LSSEの北西縁)に顕著な低p値帯が分布し、LFEの活動度が特に高い領域において、LSSEに関連したp値の時間的変化が見られた。
  • 東海地方の深部低周波地震活動についてp値の時空間変化を調査した。その結果、p値は空間的に不均質を持ち、体積収縮時にLFEが発生する傾向にあることがわかった。また、東海LSSEとの時間的な対応関係は見られなかった。
  • 紀伊半島東部の深部低周波地震活動についてp値の時空間変化を調査した。その結果、p値は空間的に不均質を持ち、伊勢湾直下で小さいことがわかった。
  • 群発活動が特徴的な伊豆地域について、M5以上の地震に対し地震発生予測に有効な前震活動を選択する最適パラメータを求めた。そのパラメータを用いた場合、予知率は約68%、適中率は約23%と良好な予測結果が得られた。
  • 2014年11月22日に発生した長野県北部の地震(M6.7)の約4日前から見られた前震活動に関連し、この地域の過去の地震活動の統計的解析を行い、前震識別の最適パラメータを推定した。その結果、今回のような前震から本震(M≧5.0)に至る割合は12%程度であり、本震のうち前震活動を伴う割合は約45%であることを明らかにした。
  • モーメント保存則とG-R則に基づき、特定地域で発生しうる地震の最大規模の推定を行った.その結果、仮定するパラメータによる不確定性はあるが、東北沖の領域では東北地方太平洋沖地震がほぼ最大クラスと考えてよいことがわかった。
  • 国内のM7クラス以上の大地震を対象に地震活動の静穏化・活発化解析手法(eMAP法)を適用し、破壊領域(余震域)と静穏化領域を詳細に比較した結果、地震発生前までに静穏化領域が破壊領域を囲むドーナツパターンが約8割の静穏化事例で見られることが分かった。
② 繰り返し地震
  • 繰り返し中地震について、相関係数とコヒーレンスを用いて2015年度中に10個の繰り返し地震の発生を確認した。事前に2014年8月1日と2015年4月1日を基準日としてベイズ統計対数正規分布モデルを用いて長期的発生確率予測をおこなっており、10個のうち7個は基準日から今後3年以内の予測確率が60%以上で、予測通りの時期に発生したことが確認できた。
  • 中規模以上の繰り返し地震は、発生間隔が長く、観測回数が非常に少ないケースが多いことから、繰り返し回数が非常に少ないときの長期的発生確率予測の信頼度について、繰り返し小地震を使って調査し、小標本対数正規分布モデルとベイズ統計対数正規分布では予測手法による成績差はほとんど見られず、繰り返し回数が4回以下では、回数が少なくなるにつれて、成績が着実に悪くなることを定量的に確認した。
  • 予測モデルの違いによる予測精度の変動を調べるため、対数正規乱数で発生させた発生間隔からなる疑似地震系列を用いて、繰り返し回数や直前地震から予測日までの経過日数を変化させた実験をおこなった。小標本論対数正規分布モデルとベイズ統計対数正規分布モデルについておこない、繰り返し回数の増加に伴う成績向上は、平均対数尤度とブライアスコアとも繰り返し回数が少ないときほど顕著で、ベイズ統計対数正規分布モデルは小標本論対数正規分布モデルよりも概して優れているものの、ベイズ統計対数正規分布モデルは、繰り返し回数が少なくて、直前地震から予測日までの経過日数が長いときに予測確率に明瞭な頭打ちが見られることがわかった。
③ 地震履歴調査
  • 過去の南海地震について古文書による調査を行い、「蕨岡家文書」にある「嘉永七甲寅年大地震記録」の原本コピーにより、安政南海地震時の愛媛県愛南町での地震動の推移、地震に伴って発生したその他の自然現象と被害を詳しく検討した。この記録を掲載した『新収日本地震史料』には自然現象及び被害描写の欠落や死者数の誤りが認められた。深浦の死者数は101人ではなく1人であった。さらに、「蕨岡家文書」に記された井戸の水位低下を体積ひずみ変化で定性的に説明した。
(副課題名2) 地殻変動監視技術の高度化
① 降水補正
  • 体積ひずみ計の降水補正について、2006年から2014年まで3年ごとに区切って、観測点設置雨量計、近隣のアメダス、解析雨量の比較を行った。アメダスが5km以内にあれば、観測点設置雨量計とほぼ同程度の補正が可能であること、アメダスが10km以遠の場合は解析雨量の方が良い補正が可能であることを確認した。
  • 降水補正をした体積ひずみ計の一部の観測点のデータで、銚子沖や房総半島沖の短期的ゆっくりすべりに対応する変化を確認した。また、伊豆半島東方沖の地震活動に伴い、これまでひずみ変化なしとされてきた多くの事例で変化を確認した。
  • 大島津倍付の体積ひずみ計の降水補正について、伊豆大島周辺の解析雨量の複数格子を用いた場合を比較し、ひずみ計の位置する格子ではなく大島アメダスの位置する格子を用いた場合に最も良い降水補正になること、東京都の御神火茶屋の雨量計が位置する格子を用いた場合は周辺の格子に比べて降水補正が著しく悪くなることを確認した。
② 余効変動除去と非定常地殻変動
  • 東北地方太平洋沖地震の余効変動についてGNSS日値を再調査し、新たなパラメータで余効変動を除去したデータを作成した。
  • 南海トラフ沿いのGNSS日値を用いた面的監視処理について、東北地震の余効変動を除去したデータを用い、監視範囲を変更し、東海の長期的ゆっくりすべりを検出しやすくした。また、処理の変更に伴い監視の閾値を再調査した。(2015年8月の判定会資料から採用)
  • 2015年5月から公開された国土地理院のGNSS日座標値R3解について、基線解析やGNSS面的監視(1ヶ月/3ヶ月)についてはF3解と同程度の精度で監視ができることを確認し、F3解と同様に気象庁本庁においてR3解をweb上で閲覧できるしくみを構築した。(2016年7月の判定会資料からR3解の解析結果が採用)
  • 2000年と2005年の銚子付近、千葉市付近のM6クラスの地震に伴い、地震が発生した太平洋プレート上面付近において、地震時の数倍の規模の非地震性すべりが発生していたことを明らかにした。
  • GNSS日値の解析から、2014年半ばから紀伊水道において長期的ゆっくりすべりが発生していること、時間とともにすべりの中心が東に移動していることを明らかにした。
  • 2013年から発生している東海長期的ゆっくりすべりに関して、スタッキングを用いたすべり場所および規模、すべりの時間変化の推定を行った。
  • 房総半島の1966年からの地殻上下変動について水準測量を用いて調査したが、人為的な変化の他は目立った非定常変化は見られなかった。
  • 複数のアクロス送信点からの観測結果を説明できる浅部からフィリピン海プレート境界にいたるP波及びS波の地下構造モデルを構築した。
(副課題名3) 地震発生シミュレーション技術の高度化
  • 南海トラフ沿いの巨大地震シミュレーションにおいて、紀伊半島沖のプレスリップ域に小アスペリティを設定したところ、プレスリップの大きさはα(大小アスペリティの大きさの比)に反比例して小さくなり、小アスペリティの破壊が大地震の核形成を代用するカスケードアップ型の地震が発生することがわかった。
  • カスケードアップ型の地震について、紀伊半島における仮想的な観測点での地殻変動を計算したところ、陸上観測点でプレスリップを検知できないまま、巨大地震が発生する可能性もあることがわかった。
  • 紀伊半島沖にα=8の小アスペリティを設定するだけで、東海地域が割れ残るケースが出現した。このパターンは東海地域の固着の剥がれが不十分な状態で周囲から破壊が進展してきた場合に現れる。東海地域の割れ残りを再現するために、東海地域に沈み込んだ海山を模したパラメータ(大きな特徴的すべり量)を必ずしも与える必要はないことを示している。
  • 従来のアスペリティモデルと階層アスペリティモデルの2モデルを軸に、東北地方~関東地方の太平洋沖で発生するM7-9の主な地震の再現を目指している。これまでのところ、M7-8クラスの地震がそれぞれ単独で発生する様子はどちらのモデルでも概ね再現できた。また、M9クラスの地震の破壊域及び余効すべりは階層アスペリティモデルでは概ね再現できたが、従来のアスペリティモデルでは再現できていない。
  • 紀伊半島沖に小アスペリティを置き、東海LSSEが繰り返し発生するモデルの構築を試みた。Hirose & Maeda [2013, JGR]と同様に有効法線応力を局所的に小さくすると、LSSEが繰り返し発生するが、振幅が1 cm/yr程度と低く観測を説明するモデルの構築には至っていない。
(3)当初計画からの変更点(研究手法の変更点等)

計画した研究はほぼ順調に進展している。更に副課題1では過去の大地震の調査法の一つとして古文書に関する調査も行った。

(4)成果の他の研究への波及状況

ここで検討した内容や開発した手法は、重点研究「南海トラフ沿いのプレート間固着状態監視と津波地震の発生状況即時把握に関する研究」においても活用することとしている。

2.今後の研究の進め方

(副課題名1) 地震活動評価手法の高度化

地震活動と潮汐との相関に関する調査について、解析事例の蓄積を図るとともに、他の地震活動指標についても逐次解析を行う。

(副課題名2) 地殻変動監視技術の高度化

長期的な地殻変動の調査と微小な地殻変動の検出技術の開発を継続して行う。

(副課題名3) 地震発生シミュレーション技術の高度化

地震発生シミュレーション技術の改良と三陸沖から房総沖の地震発生モデルの再現性改善を図る。

3.自己点検

(1)到達目標に対する進捗度

おおむね計画通り進捗している。

(2)研究手法の妥当性

研究手法については計画策定時からの基本方針に沿うと同時に、適宜地震火山業務に関連性の深い現象を対象として調査をすすめてきた。また、地震活動と地殻変動が連動する現象も発見されており、手法自体は妥当であったと考える。

(3)成果の施策への活用・学術的意義

研究成果は、以下のように各種審議会へ報告等を行い、各種検討に寄与を果たしている。

  • 第208回地震予知連絡会(2015年8月21日)において、前震活動に基づく地震発生の経験的予測に関して報告した。
  • 第351回地震防災対策強化地域判定会(2015年8月31日)より、南海トラフ沿いのGNSS日値を用いた面的監視処理について、監視範囲を変更してノイズレベルを再調査した資料が用いられている。
  • 地震防災対策強化地域判定会において、ひずみ記録のスタッキングによる東海ゆっくりすべりに関する資料を継続的に提出した。
  • 第354回地震防災対策強化地域判定会(2015年10月19日)において、豊後水道における深部低周波地震と潮汐との相関と長期的ゆっくりすべりとの関係について報告した。
  • 地震予知連絡会に、海溝と直交する方向の全国の基線長変化についての資料を継続的に提出し、長期的ゆっくりすべりの解析結果などを報告した。
  • タンクモデルを用いたオンラインでの降水補正手法が、気象庁の新しいEPOSシステム(平成27年10月運用開始)において採用された。
  • その他観測・解析結果は、随時地震予知連絡会に報告し、他の研究者が参照可能としている。
(4)総合評価

これまでのところ、研究は順調に進展しており、成果の蓄積がなされている。

3.参考資料

3.1 研究成果リスト
(1)査読論文 :6件

1. 國友孝洋, 山岡耕春, 渡辺俊樹, 吉田康宏, 勝間田明男, 生田領野, 加藤愛太郎, 飯高隆, 津村紀子, 大久保慎人, 2014: 弾性波アクロスによる東海地域地殻のP波およびS波速度構造の推定. 地震, 67, 41663.

2. 木村一洋, 露木貴裕, 菅沼一成, 長谷川浩, 見須裕美, 藤田健一, 2015: タンクモデルによる体積ひずみ計データの降水補正について. 験震時報(論文), 78, 93-158.

3. 弘瀬冬樹, 中西一郎, 2015: 1854年安政南海地震による愛媛県最南端(愛南町)での地震動・津波被害・地下水位変化-庄屋史料と藩史料の比較から分かる庄屋史料の有用性と地殻変動推定の可能性-. 地震, 68, 107-124.

4. Kumazawa, T., Y. Ogata, K. Kimura, K. Maeda, and A. Kobayashi, 2016: Background rates of swarm earthquakes that are synchronized with volumetric strain changes. Earth and Planetary Science Letters, 442, 51-60.

5. 宮岡一樹, 木村久夫, 2016: ひずみ計によるスタッキング法を用いた長期的ゆっくりすべりの検出. 験震時報(論文), 79, 15-23.

6. 小林昭夫, 弘瀬冬樹, 2016: 千葉県北部の地震活動と同期した非地震性すべり. 地震, 69, 1-9.

(2)査読論文以外の著作物(翻訳、著書、解説):16件

1. 気象研究所, 2014: 内陸部の地震空白域における地殻変動連続観測. 地震予知連絡会会報, 92, 290-293.

2. 気象研究所, 2014: 海溝と直交する方向の全国の基線長変化. 地震予知連絡会会報, 92, 31-35.

3. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 藤田健一, 2015: 南海トラフ沿い巨大地震とスロースリップ. 地震予知連絡会会報, 93, 429-431.

4. 吉川澄夫, 2015: 地震活動静穏化に基づく予測能力評価. 地震予知連絡会会報, 93, 410-414.

5. 岡田正実, 2015: 繰り返し小地震に対する予測能力評価. 地震予知連絡会会報, 93, 405-409.

6. 気象研究所, 2015: 内陸部の地震空白域における地殻変動連続観測. 地震予知連絡会会報, 93, 292-295.

7. 気象研究所, 2015: 海溝と直交する方向の全国の基線長変化. 地震予知連絡会会報, 93, 25-29.

8. 勝間田明男, 2015: 地震・震度観測. 日本地震工学会2014 年長野県北部の地震に関する調査団 報告, 11-16.

9. 熊澤貴雄, 尾形良彦, 木村一洋, 前田憲二, 小林昭夫, 2015: 伊豆東部の群発地震活動の推移の短期予測について. 地震予知連絡会会報, 94, 136-144.

10. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 2015: 前震活動に基づく地震発生の経験的予測(長野県北中部地域への適用). 地震予知連絡会会報, 94, 108-111.

11. 田中昌之, 岡田正実, 2015: 中規模繰り返し相似地震の発生状況と発生確率(2015). 地震予知連絡会会報, 94, 372-376.

12. 気象研究所, 2015: 内陸部の地震空白域における地殻変動連続観測. 地震予知連絡会会報, 94, 289-292.

13. 気象研究所, 2015: 海溝と直交する方向の全国の基線長変化. 地震予知連絡会会報, 94, 30-34.

14. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 2016: 前震活動に基づく地震発生の経験的予測. 地震予知連絡会会報, 95, 415-419.

15. 気象研究所, 2016: 内陸部の地震空白域における地殻変動連続観測. 地震予知連絡会会報, 95, 293-296.

16. 気象研究所, 2016: 海溝と直交する方向の全国の基線長変化. 地震予知連絡会会報, 95, 26-31.

(3)学会等発表
ア.口頭発表

・国際的な会議・学会等:2件

1. Maeda, K., and F. Hirose, Prediction performance of empirically defined foreshocks in the Izu region, 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年5月, 神奈川県横浜市

2. 仲谷幸浩, 望月公廣, 篠原雅尚, 山田知朗, 塩原肇, 日野亮太, 東龍介, 伊藤喜宏, 村井芳夫, 佐藤利典, 植平賢司, 眞保敬, 八木原寛, 小平秀一, 町田祐弥, 平田賢治, 対馬弘晃, Spatiotemporal changes in the b-value along the plate interface before and after the 2011 Tohoku earthquake constrained by ocean bottom seismic network: Post-Tohoku, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉県千葉市


・国内の会議・学会等:24件

1. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 伊豆地域における前震の経験則に基づく地震発生予測, 第5回研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)”, 2014年7月, 宮城県仙台市

2. 田中昌之, 勝間田明男, 岡田正寛, 中規模の繰り返し相似地震発生状況に関する調査について, 研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)”, 2014年7月, 宮城県仙台市

3. 弘瀬冬樹, 前田憲二, モーメント保存則から推定される最大規模, 第5回研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)”, 2014年7月, 宮城県仙台市

4. 宮岡一樹, Slow slip monitoring by stacking method of strain data, スロー地震研究集会, 2014年9月, 京都府宇治市

5. 木村一洋, 気象庁のひずみ計に見られる東海地域の短期的スロースリップ以外の変化, スロー地震研究集会, 2014年9月, 京都府宇治市

6. 小林昭夫, 四国中部・東部で発生した小規模な長期的スロースリップ, スロー地震研究集会, 2014年9月, 京都府宇治市

7. 宮岡一樹, 木村久夫, 沼野あかね, 露木貴裕, 橋本徹夫, 内藤宏人, 歪計データのスタッキングによる長期的ゆっくりすべりの検出, 日本地震学会2014年度秋季大会, 2014年11月, 新潟県新潟市

8. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 前震活動に基づいた確率予測モデル(長野県北中部地域への適用), 第206回地震予知連絡会, 2015年2月, 東京都

9. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 前震活動に基づく地震発生の経験的予測-長野県北中部地域への適用-, 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月, 千葉県千葉市

10. 岡田正寛, 田中昌之, 区間推定を含むデータを用いた繰り返し地震の長期的発生確率の計算 ー BPT分布, 研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)”, 2015年7月, 東京都立川市

11. 田中昌之, 岡田正寛, 内田直希, 繰り返し地震の発生回数による長期的発生予測への影響, 研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)” , 2015年7月, 東京都立川市

12. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 前震活動に基づく地震発生の経験的予測-長野県北中部地域への適用-, 第6回研究集会”日本における地震発生予測検証実験(CSEP-Japan)”, 2015年7月, 東京都立川市

13. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 前震活動に基づく地震発生の経験的予測, 第208回地震予知連絡会, 2015年8月, 東京都

14. 小林昭夫, 太平洋プレート上面の地震活動に伴う地殻変動, スロー地震合同研究集会, 2015年9月, 愛知県名古屋市

15. 熊澤貴雄, 尾形良彦, 木村一洋, 前田憲二, 小林昭夫, 体積歪を用いた伊豆群発地震活動の解析, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

16. 吉川澄夫, 林元直樹, 明田川保, 浜名湖周辺の地震活動静穏化現象とゆっくり滑り, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

17. 中西一郎, 弘瀬冬樹, 1596年慶長伊予豊後地震:伊予地震と豊後地震への分離, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

18. 弘瀬冬樹, 小林昭夫, 前田憲二, 豊後水道における深部低周波地震と潮汐との相関と長期的スロースリップとの関係, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

19. 安藤忍, 異なる偏波の干渉処理について, 新世代SARがもたらす災害・環境モニタリングの進展, 2015年12月, 京都府宇治市

20. 田中昌之, 繰り返し回数の少ない相似地震の発生確率予測にBPT分布モデルを適用した場合の成績, 「相似地震再来特性の理解に基づく地殻活動モニタリング手法の構築」平成27年度研究集会, 2016年1月, 宮城県仙台市

21. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 群発的地震活動を前震活動と仮定して行う本震の発生予測手法:最近の活動事例による検証, 第210回地震予知連絡会, 2016年2月, 東京都

22. 辻修平, 山岡耕春, 生田領野, 渡辺俊樹, 勝間田明男, 國友孝洋, 森町アクロスを用いた東海地方下における地震波速度変動の観測, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉市

23. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 吉田康宏, 地震モーメント保存則から推定される東日本周辺の海溝型地震の最大規模(その2), JpGU meeting 2016, 2016年5月, 千葉県

24. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 九州中部における前震の統計解析, 日本地震学会2016年度秋季大会, 2016年10月, 愛知県名古屋市

イ.ポスター発表

・国際的な会議・学会等:1件

1. 弘瀬冬樹, 前田憲二, Relation between Seismicity and Stress Change Associated with Interplate Slips beneath Boso Peninsula in Japan, AOGS 11th Annual Meeting, 2014年8月, 北海道札幌市


・国内の会議・学会等:27件

1. 木村一洋, 小林昭夫, 気象研究所におけるマグニチュード体験イベント, 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年4月, 神奈川県横浜市

2. 木村一洋, 体積ひずみ計の降水補正に用いる降水量の風速補正, 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年4月, 神奈川県横浜市

3. 木村一洋, 木村久夫, 伊豆半島東方沖の地震活動に関連した東伊豆奈良本の体積ひずみ計の急激な縮み以外の変化, 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年4月, 神奈川県横浜市

4. 小林昭夫, 水準測量と潮位から推定した房総半島の地殻上下変動(1966~2001年), 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年4月, 神奈川県横浜市

5. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 房総半島沖のプレート間すべりによる応力変化と地震活動の関係(その2), 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年5月, 神奈川県横浜市

6. 木村一洋, 銚子沖スロースリップと房総半島スロースリップに伴う体積ひずみ計の変化, 日本測地学会第122回講演会, 2014年11月, 茨城県つくば市

7. 小林昭夫, 弘瀬冬樹, 銚子付近の長期的スロースリップ, 日本測地学会第122回講演会, 2014年11月, 茨城県つくば市

8. 田中昌之, 勝間田明男, 岡田正寛, 中規模の繰り返し相似地震の結果検証と最近の活動について, 日本地震学会2014年度秋季大会, 2014年11月, 新潟県新潟市

9. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 吉田康宏, モーメント保存則から推定される東日本周辺の海溝型地震の最大規模, 日本地震学会2014年度秋季大会, 2014年11月, 新潟県新潟市

10. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 藤田健一, 南海トラフ沿い巨大地震の前駆すべりの多様性, 日本地震学会2014年度秋季大会, 2014年11月, 新潟県新潟市

11. 弘瀬冬樹, 上垣内修, 前田憲二, トンガ・ケルマディック海溝で発生するプレート境界型地震と潮汐との関係, 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月, 千葉県千葉市

12. 田中昌之, 岡田正寛, 内田直希, 繰り返し回数が非常に少ない地震系列に対する長期発生予測の成績, 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月, 千葉県

13. 木村一洋, 観測点の上流部からの流入を考慮したひずみ計データの降水補正の試み(1) , 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月, 千葉県千葉市

14. 弘瀬冬樹, 中西一郎, 1854年安政南海地震による愛媛県最南端(愛南町)での津波,地盤沈下,地下水位変化-庄屋史料と藩史料の比較からみえる藩史料の限界と四国内陸部の地殻変動-, 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月, 千葉県千葉市

15. 宮岡一樹, 木村久夫 , 東海地域の長期的ゆっくりすべりの時間変化, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

16. 石原靖, 弘瀬冬樹, 木村一洋, 藤田健一, 勝間田明男, 竹内希, 南鳥島における広域地震観測の近況, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

17. 田中昌之, 岡田正寛, 繰り返し回数の少ない地震系列に対する長期的発生予測精度の乱数実験, 日本地震学会2015年度秋季大会, 2015年10月, 兵庫県神戸市

18. 宮岡一樹, 勝間田明男, 上野寛, 川元智司, 檜山洋平, GNSSの1秒データを用いたW-phase解析と断層面推定(2003年十勝沖地震の事例), JpGU meeting 2016, 2016年5月, 千葉県

19. 木村一洋, 小林昭夫, 舟越実, 松代の伸縮計における降水補正, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉県千葉市

20. 小林昭夫, 弘瀬冬樹, 千葉県北部の地震活動と同期した非地震性すべり, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉県千葉市

21. 藤田健一, 弘瀬冬樹, 前田憲二, 三陸沖から房総沖にかけての準動的地震発生サイクルシミュレーション, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉県千葉市

22. 前田憲二, 弘瀬冬樹, 前震活動に基づく地震発生の経験的予測 -前震を伴いやすい3領域および日本内陸地域への適用-, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉市

23. 田中昌之, 岡田正実, 繰り返し回数の少ない相似地震の長期的発生予測にBPT分布を用いた場合の成績, 日本地球惑星科学連合2016年大会, 2016年5月, 千葉

24. 小林昭夫, 弘瀬冬樹, 堀川晴央, 平田賢治, 中西一郎, 1707年宝永地震翌朝の余震について, 日本地震学会2016年度秋季大会, 2016年10月, 愛知県名古屋市

25. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 藤田健一, 紀伊半島南東沖の地震(2016年4月1日, M6.5)が南海トラフ巨大地震に与える影響評価, 日本地震学会2016年度秋季大会, 2016年10月, 愛知県名古屋市

26. 弘瀬冬樹, 前田憲二, 2016年熊本地震の前兆的活動(潮汐相関)の調査, 日本地震学会2016年度秋季大会, 2016年10月, 愛知県名古屋市

27. 田中昌之, 勝間田明男, 弘瀬冬樹, 藤田健一, 石原靖, 竹内希, 南鳥島の広帯域地震観測データを使った震源位置の評価, 日本地震学会2016年度秋季大会, 2016年10月, 愛知県名古屋市

3.2 報道・記事

・信濃毎日新聞 長野県北部地震の前震活動について(平成26年11月26日)

・気象研究所研究成果発表会「南海トラフ沿い巨大地震は予知できるか?-地震発生シミュレーションからの知見-」(平成27年3月5日)

・東海テレビ SuperNEWS SP「地震の“ジョーシキ”を疑え!」 前震活動による本震の予測手法の紹介(平成27年3月11日)

・静岡新聞 地震活動の静穏化現象とゆっくり滑り 浜名湖付近データ一致(平成27年10月27日)

3.3 その他

・地殻変動手法の降水補正手法については、気象庁長官表彰・気象研究所所長表彰を受けた。



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