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気象研究所研究開発課題評価報告

大規模噴火時の火山現象の即時把握及び予測技術の高度化に関する研究

中間評価

評価年月日:平成28年1月18日
  • 副課題名1 リモートセンシング等に基づく噴火現象の即時把握に関する研究
  • 副課題名2 数値モデルに基づく火山灰等の拡散予測の高度化に関する研究

研究代表者

福井敬一(火山研究部 第二研究室長)

研究期間

平成26年度~平成30年度

中間評価の総合所見

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研究の動機・背景

(社会的背景・必要性)

環太平洋造山帯に位置し、110 の活火山を有する我が国では、古来幾度となく大規模な火山災害に見舞われており、その歴史を振り返れば、今後再び大規模な火山災害が発生することは避けられない。

大規模な火山噴火に伴う噴煙や風の影響を受けて降下する小さな噴石(火山礫)、火山灰(降灰)は広範囲におよぶ災害をもたらす。例えば2010年に発生したアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火では、大規模な噴煙が風によってヨーロッパ大陸にまで流され多くの空港が長期間にわたって閉鎖された。また、1707年に発生した富士山宝永噴火を想定して試行したシミュレーションした結果でも冬季には、東京を含む関東の広い範囲が降灰域になることが推定されており、航空機ばかりではなく自動車についても視界不良や運転時のスリップなどによる道路交通の麻痺が予想されるなど、交通や電力等インフラへの影響による社会的混乱が懸念され、すみやかに除灰などの対策が取れない場合の経済的被害は計り知れない。

平成25年3月に気象庁から出された「降灰予報の高度化に向けた提言」では、「降灰予測技術」の「当面実施すべきことに関する提言」として「気象レーダーを利用し、目視による噴煙高度の観測ができない場合でも降灰予報を発表する」ことが求められている。さらに平成25年5月に内閣府から出された「大規模火山災害対策への提言」では「大規模な降灰対策」について知見の不足や対処方法の未整理が指摘され、「国及び大学等の監視観測・調査研究機関は、的確な予警報の発表や適切な防災対応のために、大規模な降灰の発生、拡散を早い段階で予知・予測する手法や、降雨時においても降灰状況を把握することができるレーダー解析の手法等の調査研究・技術開発に努めるべきである」と提言されている。

2011年、東北地方太平洋沖地震(M9.0)が発生したことによって日本列島の地震・火山活動は活動期に入ったと言われており、衆議院災害対策特別委員会決議(平成23年12月8日)では、「平成二十三年東北地方太平洋沖地震を境に、今後、火山活動が活発化する可能性も否定できない」との認識が示されている。これは、過去の東北地方太平洋沖地震に相当するとされる貞観地震(869年)のほぼ同時期に歴史記録に残る富士山最大の噴火である貞観噴火(864年、青木ケ原溶岩流の流出)が発生したことや、富士山が最後に噴火した1707年の宝永噴火は宝永地震(M8.6)の49日後に発生したことから認識されており、東海・東南海・南海地震の発生が懸念されている現在、大規模火山噴火に対する備えはすみやかに取り組む必要のある課題である。

(学術的背景・意義)

大規模噴火の際には、降灰量の状況を正確かつ即時的に把握予測し、推定された降灰の影響範囲や程度に応じてすみやかに対応をとり、被害を最小限に抑えることが重要である。

火山灰や風に流される火山礫の降下範囲の予測には、火山灰の移流拡散モデルが用いられている。気象庁が降灰予報で運用している移流拡散モデルでは、予測のための初期値として噴煙高度が用いられている。現状の噴煙高度は、遠望カメラなどを用いた目視観測によって得られているが、火山の山頂部周辺に雲がかかっている場合(頻繁にある)や規模の大きな噴煙の場合は、目視観測では噴煙高度等が把握できず、正確な予測が困難になっている。また、噴煙の高度や量を観測する手段として気象レーダーの有効性が注目されており、2011年霧島山(新燃岳)噴火では噴煙の範囲や高度、およびそれらの時間変化を捉えることができた。しかし、現在のレーダー観測技術では、噴煙と雨雲の判別、噴煙中の火山灰・礫の総量や分布の即時的な把握などは困難である。

噴煙を観測する手段としてレーダー観測を活用して、大規模火山噴火時に正確な降灰量分布の予測や、正確な降下火山礫範囲の予測をするためには、これらの技術的課題の解決に向けて研究開発する必要がある。

さらに、現用の移流拡散モデルにおいては、初期値となる噴煙柱は噴煙高度と継続時間のみが可変なパラメータとして与えられており、強風で噴煙柱が流される場合や、大規模噴火時に想定される傘型噴煙が形成される場合に対応できていない。これらの研究開発にも合わせて取り組む必要がある。

(気象業務での意義)

現在、気象庁では降灰の範囲のみを予報する降灰予報を実施している。しかし、現在の降灰予報は、目視観測による噴煙高度に依存しているため、火山の山頂部周辺に雲がかかっている場合、大規模噴火など噴煙高度が高くなる場合には、噴煙高度の観測ができないため、正確な降灰予報が困難となる。目視観測を補う噴煙の観測手法の確立が急務である。

また、平成24年度に気象庁で開かれた「降灰予報の高度化に向けた検討会」での検討結果をふまえて、近い将来には、降灰量を予報できるよう改善に取組む計画である。さらに航空路火山灰情報については、現在は火山灰が浮遊する範囲のみの情報であるが、合わせて火山灰の濃度に関する情報を提供しようという動きがある。これらに対応するためには、予測を行う移流拡散モデル、さらにはその初期値となる噴煙柱モデルの高度化が必要である。

研究の成果の到達目標

噴火現象の即時的な把握技術の開発、大気中の火山灰等の高精度な予測技術の開発を行い、観測値と予測値に基づく火山噴出物データ同化・予測システムを構築し高精度な火山灰等の拡散予測を行う。

(副課題1)リモートセンシング等に基づく噴火現象の即時把握に関する研究

気象レーダー、震動観測等を活用した噴火現象の即時的な把握技術の開発。

(副課題2)数値モデルに基づく火山灰等の拡散予測の高度化に関する研究

噴煙柱及び移流拡散モデルを活用した火山灰等の高精度な予測技術の開発。

副課題1の観測値と副課題2の予測値に基づく火山噴出物データ同化・予測システムを構築し、即時的に把握した噴火現象から高精度な火山灰等の拡散予測を実行して、上記目的を達成することを目標とする。

1.研究の現状

(1)進捗状況

桜島に加え、当初計画にはなかった御嶽山、口永良部島のレーダーデータの解析を行い、気象レーダーを用いた噴火現象把握手法の研究を進めるとともに、ケルート火山(インドネシア)のひまわりデータ解析による傘型噴煙のモデル化に取り組んだ。さらに、空振データを利用した噴煙状態の把握手法の改良、リモートセンシング手法を活用した西之島の活動評価に取り組んだ。火山灰等の拡散予測技術の高度化に関しては、前記噴火事例における降灰予測の検証、成層圏での火山灰輸送に関わる問題の改良、三次元噴煙モデルを用いた噴煙柱モデルの改良や巨大噴火のシミュレーションに取り組むとともに、火山噴出物データ同化予測に向け同化システムのプロトタイプ作成に着手した。また、平成26年度補正予算で整備したXバンドMPレーダー等による桜島噴煙観測を2016年3月に開始すべく準備を進めている。

(2)これまで得られた成果の概要
(副課題1)リモートセンシング等に基づく噴火現象の即時把握に関する研究

[御嶽山、口永良部島噴火事例解析]

  • 2014年9月27日御嶽山の噴火噴煙は気象庁レーダー7か所で捉えられ、南側へ流下した火砕流及び上昇した噴煙から東方向へ流れた火山灰雲を解析するとともに、噴煙高度の時間変化を抽出した。全国合成レーダーエコーで算出されたエコー頂高度によると、12時00~20分の御嶽山噴火噴煙の最高高度は海抜10kmを超えていた。サイト別の仰角データを見ると、この高度は御嶽山から2番目に遠い東京レーダーで捉えたエコーに大きく依存していた。最高高度になった時刻頃に遠方の山岳から撮影された画像から噴煙高度を解析すると、海抜7~8km程度であり、合成レーダーから推定された頂高度は有意に大きく、合成手法に課題があることが分かった。
  • 御嶽山噴火直後の火山灰雲について、ひまわり6号のラピッドスキャン画像と7号の赤外画像を解析した結果、かろうじて雲域は検知されたが、輝度温度や雲の移動から雲頂高度の推定は困難であり、赤外差分画像は不明瞭であった。このことから噴煙上部は、火砕流になった下部と比べて、火山灰より水蒸気が多く含まれていた可能性がある。灰と水(雨・雪)を分離して解析する技術研究は、降水時だけでなく晴天時の火山噴火においても重要であることが分かった。
  • 2015年5月29日口永良部島噴火噴煙の気象庁レーダー観測網データ、ひまわり画像を解析した。レーダーエコー頂高度は海抜約10kmに達し、ひまわり画像から噴煙の移流高度は8km付近と推測された。また、レーダーのエコー頂高度の時間推移からこの噴火の噴出物総量は66万~110万トンと推定された。

[大規模噴火事例解析・傘型噴煙モデル構築]

  • 2014年2月13日に発生したインドネシア・ケルート火山噴火に伴う噴煙のひまわり6号ラピッドスキャン画像、7号赤外画像を解析し、傘型噴煙領域の高度は約16~17km、中心部では最大で約26kmに達したことが分かった。また、傘型噴煙の雲頂の面積拡大率の時間変化などを抽出し、傘型噴煙の一次元モデルと比較し、この事例のモデル化を行った。

[空振・地震データ等を用いた噴火現象、噴煙状態の即時的な把握技術開発]

  • 2011年新燃岳の連続噴火の噴煙エコー最頂部検知時刻を鹿児島空港ドップラーレーダーの各アンテナ仰角のスキャン時刻に遡って求め直し、空振記録とエコー頂の高さの累乗関係の相関について調べた結果、いずれの空振観測点データにおいても、エコー頂の検知時刻の1~5分早い時間帯の空振記録で相関係数は最大となった。空振データにより噴煙成長のダイナミクスを推定できる可能性を示した。
  • 口永良部島および御嶽山の噴火に伴う空振データおよび噴石の到達距離の資料収集を行った。口永良部島では噴石の到達距離に比べ空振振幅が小さい可能性があることが分かった。

[衛星等リモートセンシング技術を用いた火山活動評価]

  • ・気象庁観測船啓風丸船上から西之島においてSO2放出量観測を行い、2015年6月は約900トン/日、2015年10月は約400トン/日と求められた。また、箱根山においても2016年11月にSO2放出量観測を行い、19トン/日と求められた。
  • ・LANDSAT-8やTerra、EO-1衛星に搭載された光学センサーの画像から西之島の噴煙活動(放熱率)の評価を行うとともに、光学センサーやSARデータを用いて抽出した溶岩流出活動との関連について調査を進めた。この結果、新島が確認され、約2年経過した2015年10月時点でも、その活動は噴火当初とほぼ同じ水準で推移もしくは低下していることが分かった。また、ALOS-2/PALSAR-2の強度画像を用いて、噴火活動に伴う陸域拡大の時間変化について解析し、陸域の拡大速度が一定ではないこと、主火口(中央火砕丘)の位置が期間を通して移動していないことが分かった。

[観測・解析処理技術開発]

  • 国土交通省XバンドMPレーダーネットワーク(XRAIN)垂水局で捉えられた桜島噴火噴煙を解析した。噴火直後の強いエコーにより疑似エコーが発生することがあるが、そのような場合でも二重偏波パラメータによって噴煙エコーを抽出することができ、噴煙領域を特定するために有効な二重偏波パラメータを抽出した。
  • 気象庁レーダー観測網による噴煙頂高度推定における課題を整理した。
  • 平成26年度補正予算で整備したXバンドMPレーダー、二次元ビデオディスドロメーター、4Kネットワークカメラおよび気象研究所既有の1分毎に三次元データを取得可能なKuバンド高速スキャンレーダーによる桜島噴煙の観測を平成27年度内に開始すべく準備中である(2016年3月観測開始予定)。XバンドMPレーダーは桜島南岳の北西約11kmの鹿児島市吉野町に、Kuバンドレーダーは南岳の東約4.3kmの京都大学黒神観測室に設置予定である。
(副課題2)数値モデルに基づく火山灰等の拡散予測の高度化に関する研究

[御嶽山、口永良部島噴火事例検証]

  • 2014年9月27日御嶽山噴火時の降灰域について、副課題1で抽出された噴煙高度の時間推移を活用し、気象庁メソモデル(MSM)および局地モデル(LFM)を用いた領域移流拡散モデル(RATM)による予測を行った。聞き取り及び現地調査で確認された降灰分布や花粉センサーネットワークの時系列データと比較検証した結果、気象レーダーで推定された噴煙高度を直接用いると予想降灰域は過大になることを示した。予想降灰域には内陸の噴火に伴う山岳地形の影響が見られるが、MSMとLFMの入力結果の比較からこの過大な広がりはモデル地形に依るものではなく、初期条件の影響の方が大きいことを示した。
  • 御嶽山噴火による降灰分布のうち、現在のRATMでは予測できない山の北西方向の降灰については、初期値の噴煙柱モデルに表現されていない火砕流から立ち上る噴煙からの可能性があることを指摘した。
  • 2015年5月29日と6月18日口永良部島噴火の降灰予報の検証をおこなった。5月29日の事例検証では、モートンの式に基づく噴出物量推定のブルカノ式噴火への適用方法の検討、風の影響を考慮した噴煙柱モデルへの改良が必要であることが分かった。また遠望カメラ、気象レーダー・衛星ともに噴煙高度が不明であった6月18日の事例検証では、噴煙形状が観測された火山礫の落下時間および輸送距離に及ぼす影響を考慮すると、みかけ高度は5000m、実際は約3000mと推測され、降灰予報(定時)で仮定している噴煙の高さは妥当であったことを確認した。

[大規模噴火事例検証]

  • 大規模噴火の過去事例として、1914年に発生した桜島大正噴火について、当時の噴煙高度や降灰分布を整理し、RATMによる火山灰拡散・降灰予測を行った。気象条件によっては、大正噴火当時と同様に東北地方、さらに北海道まで降灰が予測されることを確認するとともに、連続的噴火の設定や成層圏内の火山灰の輸送過程等の課題を整理した。
  • 副課題1でモデル化したケルート火山の傘型噴煙モデルを用いて、全球移流拡散モデル(GATM)による降灰量予測分布と、従来利用されていた噴煙柱モデルによる予測結果を、観測された降灰分布や衛星観測の火山灰分布と比較すると傘型噴煙モデルにより予測結果は大幅に改善された。しかし、東京大学地震研究所の三次元噴煙モデルにより計算された火山灰の三次元分布を初期値に用いた結果と比較すると、観測値との整合性は不十分であり、傘型噴煙モデルのさらなる改良が必要となることが分かった。
  • GATMを用いて、阿蘇山のカルデラ噴火を想定した降灰シミュレーションを実施した。初期値には三次元噴煙モデルの計算結果からモデルに適した火山灰粒子を抽出したものを用いる方法を考案して用いた。この結果、地質調査による降灰量と整合した結果が得られ、従来、降灰量は距離とともに減少する分布として描かれていたが、気象状況によっては必ずしもそうではなく、また、遠方の方が、降灰の開始・終了時刻が早くなる地域がある可能性を示した。

[噴煙柱モデル改良]

  • 東京大学地震研究所三次元噴煙モデルによる計算結果をもとに、2011年1月26~27日新燃岳噴火に特化した新しい噴煙柱モデルを構築した。このモデルによって再現された火山灰供給モデルと降灰予報などで使用される単純な噴煙モデルを初期値として気象庁非静力学モデルをもとにした噴煙-降灰モデルによってシミュレートされる噴煙領域とひまわり画像とを比較し、火山灰放出プロファイルの違いが火山灰移流拡散シミュレーション結果に与える影響を検討した。この結果、新しい噴煙柱モデルを用いた場合は従来のものを用いた場合に比べ、火山灰雲分布の再現性が向上するが、初期粒径分布における不確実さについての検討も必要であることが分かった。
  • 風の影響を受けた噴煙柱モデルへの改良に関して、噴煙の中心軸は、Suzuki(1983)に従って上昇しながら、井田(2014)に従って火口上空の水平風で曲がると仮定したひな型を作成し、口永良部島2015年噴火に対し検証を行っている。

[移流拡散モデル改良]

  • 大規模噴火時に成層圏に達した火山灰の輸送を予測する際、高層では空気が希薄になることによる落下速度の変化(抵抗係数のスリップ補正)について、RATMを用いた検討を行った。この補正はミクロンオーダーの火山灰の落下過程に影響すること、短期的な降灰予測への効果はわずかだが、広域に長期間浮遊する火山灰の輸送予測に影響することを確認した。

[噴出物データ同化予測システム開発]

  • 火山噴出物データ同化・予測システム開発に向け、レーダー観測や衛星観測のデータから取得される火山灰の密度をGATMの初期値として即時的に利用するための三次元変分法に基づく火山灰データ同化システムのプロトタイプを作成し、仮想的な観測値を用いて、その動作確認を行っている。この研究は、気象研究所若手研究制度における「火山灰移流拡散モデルのためのデータ同化技術の開発」(平成27年度)として実施している。

[検証ツール開発など]

  • GATM及びRATMの火山灰輸送シミュレーション結果から、降灰分布や浮遊火山灰の鉛直断面、任意高度における水平断面などを画像情報として出力するための可視化ツールを作成した。
  • 日々の気象場の変化が大規模噴火時の降灰予測に与える影響を点検し、降灰ハザードマップの改良等の研究に活用するため、富士山宝永噴火を想定した降灰シミュレーション計算を毎日実行し、結果を図示するリアルタイムコンテンツの仕組みを構築した。2015年から開始し、計算結果を蓄積している。
  • 降灰予測手法とその基礎となる火山灰の性質、観測に係る課題について、次の3編の解説、総合報告を取りまとめた。
  • ・数値シミュレーションによる降灰予測. エアロゾル研究, 30 (2015) 168-176.

    ・入門講座 火山噴火と大気環境-第3講 火山噴出物の大気動態・環境影響 ①火山灰. 大気環境学会誌, 50 (2015) A67-A77.

    ・火山灰輸送:モデルと予測. 火山60周年特別号(投稿中).

(3)当初計画からの変更点(研究手法の変更点等)

  • 平成26年9月27日に御嶽山が噴火し大きな火山災害が発生したことから、気象レーダー・衛星による噴煙の解析及びRATMによる降下火砕物予測を緊急に行った。当初利用を予定していなかった、花粉センサーネットワークの観測データを活用し、各地点における降灰時系列とRATMの予測結果を比較検証した。
  • 大規模噴火を超える巨大噴火について、東京大学地震研究所と共同で、阿蘇山のカルデラ噴火を想定したGATMによる降灰量分布の試行計算を行った。本結果はNHKの番組制作にも活用された。
  • 西之島の噴火活動が長期間継続しており、火山活動の推移を評価するため地球観測衛星データを用いた噴煙活動及び地形変化の解析を行うとともに船上からの二酸化硫黄放出量観測を実施した。
  • 噴煙柱モデルの改良のうち、桜島の中~小規模噴火を対象とした風の影響については、鹿児島地方気象台との地方共同研究「桜島噴火に伴う降下火山レキによる被害軽減のための研究」(平成26~28年度)で取り組み、大規模噴火に対して本課題へ波及させることにした。
  • 火山噴出物データ同化・予測システム開発に向けた研究は、気象研究所若手研究制度における「火山灰移流拡散モデルのためのデータ同化技術の開発」(平成27年度)として当初計画を前倒しして開始した。
  • 平成26年度補正予算でXバンドMPレーダーおよび二次元ビデオディスドロメーター整備が認められた。また、気象研究所が保有していたKuバンド高速スキャンレーダーも本研究で利用可能となった。これら機器を用いた観測は2016年3月開始予定である。
(4)成果の他の研究への波及状況
  • ケルート火山噴煙の解析結果は、同火山における地震活動や電磁圏変動の解析研究に役立てられている。

2.今後の研究の進め方

副課題1ではXバンドMPレーダー等による火山噴煙の把握、定量的評価手法の開発を中心にすえ、桜島における観測研究を実施するとともに、気象庁レーダー観測網による噴煙高度推定の高精度化、大規模噴火にも対応可能な噴火即時把握手法の開発を進める。副課題2では気象庁の新しい数値予報システムに対応した降灰予報の改良、噴煙柱モデルの改良、XバンドMPレーダーで取得されるレーダーデータを活用した火山噴出物データ同化手法の開発を進める。

また、新たに降灰を伴うような規模の噴火が発生した場合は速やかに解析・検証を行い、解析結果を火山噴火予知連絡会など関係機関に提供する。

3.自己点検

(1)到達目標に対する進捗度
  • 気象レーダー等を活用した噴火現象の把握技術の開発に関しては、本研究計画開始後に発生した御嶽山噴火、口永良部島噴火の気象レーダーデータ解析による課題抽出、ひまわりラピッドスキャンデータを活用したインドネシア・ケルート火山大規模噴火の傘型噴煙モデル化、XRAINデータを用いた二重偏波情報から噴煙を抽出する手法の検討を行い、順調に進捗している。さらに、桜島における噴煙観測は、平成26年度補正予算によってXバンドMPレーダー等が整備され、また、Kuバンドレーダーも加え、当初計画内容と比較し大幅に充実した内容で、2016年3月に開始予定である。
  • 火山灰等の高精度な予測技術の開発に関しては、一部、別の研究課題で取り組むことにした項目(風の影響を受けた噴煙柱モデルの開発)もあるが、御嶽山噴火に際し、花粉センサーデータを活用した降灰予測時系列の検証、大規模噴火時に問題となる成層圏内での火山灰粒子の運動の改良、ケルート火山噴火の傘型噴煙モデルを利用した降灰予測、三次元噴煙モデルを利用した噴煙柱モデルの改良、巨大噴火の降灰シミュレーションの実施など多彩な成果を生み、順調に進捗している。
  • 火山噴出物データ同化・予測システムの開発に関しては、当初、5年計画の後半で実施する予定であったが、気象研究所若手研究制度を活用するなどして、三次元変分法を利用したシステムのプロトタイプ作成に着手することができた。

以上のように、本研究計画は極めて順調に進捗している。

(2)研究手法の妥当性

桜島において頻繁に発生する噴火における既存の気象レーダーデータや国土交通省雨量レーダーを活用した研究のみならず、計画期間内に発生した御嶽山や口永良部島、ケルート火山噴火のデータを緊急に収集し、解析するとともに、当初想定していなかった花粉センサーデータを効果的に活用するなど、観測とシミュレーションを組み合わせながら研究を進め成果を得ることができており、研究手法は妥当であった。

さらに、大学の研究者が実施している三次元噴煙モデルの計算結果を利用した噴煙モデルの改良や、巨大噴火における降灰シミュレーションの実施、桜島におけるレーダー観測網の構築など、大学等との共同研究の枠組みも活用し成果を上げている。

(3)成果の施策への活用・学術的意義
  • 御嶽山、口永良部島、西之島についての解析結果は火山噴火予知連絡会に報告し、火山活動評価に利用されている。
  • 気象レーダーで取得される噴煙高度は遠望カメラ観測を補完するために、平成27年3月に運用開始した新しい降灰予報で利用されている。
  • 桜島大正噴火を想定した降灰シミュレーション結果は、鹿児島市・垂水市・霧島市・鹿屋市が参画する桜島火山活動対策協議会の桜島火山対策要望書に活用されている。
  • 「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」における桜島火山研究課題研究集会や鹿児島大学との共同研究「気象レーダーを活用した火山噴煙に関する研究」等を通じ成果や観測研究手法について大学等研究者との情報共有を行っており、桜島火山活動の理解、火山噴煙研究の発展に寄与している。
  • 降灰予測とこれの基礎となる火山灰の性質、観測に係る課題について解説・総合報告を取りまとめたことは、この分野の研究の進展に大きな役割を果たす。
(4)総合評価

レーダー等による噴火即時把握手法の研究、降灰等の予測手法の高度化に関する研究とも、すでに、多くの成果が得られており、今後も、桜島における観測開始とともに、目標としている成果の達成が十分に期待できる。また、研究開発を行っている観測・解析手法、予測手法は気象庁における火山監視や降灰予報などに今後、活用が見込まれているものである。本研究を継続して遂行していく意義は大きい。

この2年間、相次ぐ火山噴火と補正予算整備への対応が必要となったものの、今後、査読論文として成果公表を積極的に進める必要がある。

4.参考資料

4.1 研究成果リスト
(1)査読論文 :4件

1.Kozono, T., H. Ueda, T. Shimbori and K. Fukui, 2014: Correlation between magma chamber deflation and eruption cloud height during the 2011 Shinmoe-dake eruptions., Earth, Planets and Space, 66, 139

2.Hasegawa, Y., A. Sugai, Yo. Hayashi, Yu. Hayashi, S. Saito and T. Shimbori, 2015: Improvements of volcanic ash fall forecasts issued by the Japan Meteorological Agency., Journal of Applied Volcanology, 4, 2

3.新堀敏基, 2015: 数値シミュレーションによる降灰予測., エアロゾル研究, 30, 168-176

4.Ishimoto, H. K. Masuda, K. Fukui, T. Shimbori, T. Inazawa, H. Tuchiyama, K. Ishii, T. Sakurai, 2016: Estimation of the refractive index of volcanic ash from satellite infrared sounder data. Remote Sensing of Environment, 174, 165-180, doi:10.1016/j.rse.2015.12.009.

(2)査読論文以外の著作物(翻訳、著書、解説):1件

1.新堀敏基, 2015: 火山噴火と大気環境-第3講 火山噴出物の大気動態・環境影響-①火山灰., 大気環境学会誌, 50, A67-A77

(3)学会等発表
ア.口頭発表

・国際的な会議・学会等:2件

1.Suzuki, Y. J., M. Iguchi, F. Maeno, S. Nakada, A. Hashimoto, T. Shimbori, K. Ishii, 3D numerical simulations of volcanic plume and tephra dispersal: Reconstruction of the 2014 Kelud eruption., アメリカ地球物理学連合2014年秋季大会, 2014年12月: USA San Francisco

2.Kozono, T., H. Ueda, T. Shimbori, K. Fukui, Correlation between magma chamber deflation and eruption cloud height during the 2011 Kirishima-Shinmoe-dake eruptions., 26th General Assembly of the International Union of Geodesy and Geophysics (IUGG2015), 2015年6月: チェコ共和国プラハ


・国内の会議・学会等:22件

1.新堀敏基, 火山噴火による降灰予測., 平成26年度科学技術週間特別講演, 2014年4月: 茨城県つくば市

2.橋本明弘, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 高木朗充, 2011年1月26‐27日新燃岳噴火に伴う火山灰輸送に関する数値実験., 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年5月: 神奈川県横浜市

3.高木朗充, 噴火現象の即時的な把握手法の検討., 桜島火山観測研究集会, 2014年5月: 鹿児島県鹿児島市

4.石元裕史, 増田一彦, 福井敬一, 新堀敏基, 石井憲介, 桜井利幸, 土山博昭, 赤外サウンダによる火山灰光学特性の推定., 日本気象学会2014年秋季大会, 2014年10月: 福岡県福岡市

5.佐藤英一, 福井敬一, 新堀敏基, 高木朗充, 山内洋, 真木雅之, 気象レーダーを用いた火山噴煙の解析Ⅰ:二重偏波パラメータによる噴煙領域の特定., 日本気象学会2014年秋季大会, 2014年10月: 福岡県福岡市

6.佐藤英一, 気象レーダーを利用した災害の監視(竜巻から火山まで)., 次世代安心・安全ICTフォーラム 気象・火山・環境監視技術検討会, 2014年10月: 福岡市

7.石井憲介, 気象衛星で観測された2014年ケルート火山噴火の傘型噴煙., 次世代安心・安全ICTフォーラム 気象・火山・環境監視技術検討会, 2014年10月: 福岡県福岡市

8.石井憲介, 桜井利幸, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 福井敬一, 佐藤英一, 気象衛星でとらえた傘型噴煙-2014年2月13日のケルート火山噴火ー., 日本火山学会2014年度秋季大会, 2014年11月: 福岡県福岡市

9.小園誠史, 上田英樹, 新堀敏基, 福井敬一, 新燃岳2011年噴火におけるマグマ溜まり収縮と噴煙高度の関係., 日本火山学会2014年度秋季大会, 2014年11月: 福岡県福岡市

10.鈴木雄治郎, 井口正人, 前野深, 中田節也, 橋本明弘, 新堀敏基, 石井憲介, 3次元シミュレーションによる2014年Kelud火山噴火の再現., 地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程」, 2014年12月: 東京都文京区

11.橋本明弘, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 石井憲介, 高木朗充, 噴煙柱モデルの再構築と火山灰輸送実験., 地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程」, 2014年12月: 東京都文京区

12.新堀敏基, 橋本明弘, 石井憲介, 佐藤英一, 福井敬一, 2014年9月27日御嶽山噴火の降灰予測の課題., 平成26年度地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程研究」, 2014年12月: 東京都文京区

13.小園誠史, 上田英樹, 新堀敏基, 福井敬一, 新燃岳2011年噴火におけるマグマ溜まり収縮と噴煙高度の関係., 平成26年度地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程研究」, 2014年12月: 東京都文京区

14.福井敬一, 気象レーダー等を用いた桜島における火山噴煙観測研究計画-噴火現象の即時把握及び降灰予報の高度化に向けて-., 桜島火山研究課題第一回研究集会, 2015年1月: 鹿児島県鹿児島市

15.佐藤英一, 福井敬一, 新堀敏基, 石井憲介, 高木朗充, 山内洋, 気象レーダーを用いた火山噴煙観測計画について., 日本気象学会2015年度春季大会, 2015年5月: 茨城県つくば市

16.佐藤英一, 福井敬一, 新堀敏基, 石井憲介, 高木朗充, 山内洋, 真木雅之, 2014年5月10日桜島爆発的噴火のMPレーダー観測., 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月: 千葉県千葉市

17.石井憲介, 新堀敏基, 福井敬一, 佐藤英一, 橋本明弘, 移流拡散モデルのための即時的な火山灰データ同化システムの構築にむけて., 火山学会秋季大会, 2015年9月: 富山県富山市

18.山里平, 口永良部島の火山活動と防災., 土木学会平成27年度地盤工学セミナー「火山噴火と土砂災害」, 2015年12月: 東京都新宿区

19.新堀敏基, 林洋介, 菅井明, 黒木英州, 新しい降灰予報と2015年口永良部島噴火の事例., 平成27年度地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程研究」, 2015年12月: 東京都文京区

20.橋本明弘, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 石井憲介, 2011年新燃岳噴火にともなう火山灰雲の再現実験., 地震研究所共同利用研究集会「火山現象のダイナミクス・素過程」, 2015年12月: 東京都文京区

21.福井敬一, 気象レーダー等を用いた桜島噴煙観測-レーダー観測準備状況,測風ライダーによる上空の火山灰粒形分布の推定-., 災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画マグマ系3課題合同研究集会, 2016年1月: 鹿児島県鹿児島市

22.橋本明弘, 2011年新燃岳噴火にともなう火山灰雲の再現と検証., 災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画マグマ系3課題合同研究集会, 2016年1月: 鹿児島県鹿児島市

イ.ポスター発表

・国際的な会議・学会等:2件

1.Takagi, A., T. Shimbori, E. Sato, K. Fukui, Relationship between infrasound signals and plume heights by the JMA's weather radar, the Shinmoe-dake 2011 eruption, Japan., 8th Biennial Workshop on Japan-Kamchatka-Alaska Subduction Processes, 2014年9月: 北海道札幌市

2.Hashimoto, A., Y. J. Suzuki, T. Shimbori, K. Ishii, Reconstruction of eruption column model based on the 3d numerical simulation of volcanic plume for 2011 Shinmoe-dake eruption., アメリカ地球物理学連合2014年秋季大会, 2014年12月: USA San Francisco


・国内の会議・学会等:17件

1.高木朗充, 新堀敏基, 山本哲也, 福井敬一, 気象レーダーによる2011年新燃岳噴火の噴煙の高さと空振データの関係., 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年5月: 神奈川県横浜市

2.新堀敏基, 白土正明, 長谷川嘉彦, 橋本明弘, 高木朗充, 山本哲也, 山本哲, 領域移流拡散モデルによる1914(大正3)年桜島噴火を想定した火山灰拡散および降灰予測., 日本地球惑星科学連合2014年大会, 2014年5月: 神奈川県横浜市

3.福井敬一, 安藤忍, ALOS/PRISMを用いた日本国内活火山における噴気活動の評価., 日本リモートセンシング学会第56回(平成26年度春季)学術講演会, 2014年5月: 茨城県つくば市

4.新堀敏基, 橋本明弘, 石井憲介, 佐藤英一, 福井敬一, 高層の火山灰の落下速度―鈴木の抵抗係数へのカニンガム補正の適用―., 日本火山学会2014年度秋季大会, 2014年11月: 福岡県福岡市

5.福井敬一, 衛星搭載光学センサーを用いた西之島火山の噴煙活動監視., 日本火山学会2014年度秋季大会, 2014年11月: 福岡県福岡市

6.新堀敏基, 橋本明弘, 石井憲介, 佐藤英一, 福井敬一, 林洋介, 林勇太, 菅井明, 長谷川嘉彦, 2014年9月27日御嶽山噴火に伴う降灰予報の検証., 日本火山学会2014年度秋季大会, 2014年11月: 福岡県福岡市

7.石井憲介, 鈴木雄治郎, 福井敬一, 新堀敏基, 佐藤英一, 全球移流拡散モデルによるカルデラ噴火時の降灰シミュレーション., 第12回環境研究シンポジウム, 2014年11月: 東京都千代田区

8.気象研究所, 大規模噴火時の火山現象の即時把握及び予測技術の高度化に関する研究., 平成26年度「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画」成果報告シンポジウム, 2015年3月: 東京都文京区

9.石井憲介, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 福井敬一, 佐藤英一, 阿蘇巨大噴火の降灰シミュレーション., 日本地球惑星科学連合 連合大会 2015年大会, 2015年5月: 千葉県千葉市

10.新堀敏基, 石井憲介, 佐藤英一, 福井敬一, 横山博文, 大規模噴火を想定した降灰に関する準リアルタイム・コンテンツの作成., 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月: 千葉県千葉市

11.福井敬一, 桜井利幸, 安藤忍, 宇宙からの西之島火山活動監視., 日本地球惑星科学連合2015年大会, 2015年5月: 千葉県千葉市

12.橋本明弘, 鈴木雄治郎, 新堀敏基, 石井憲介, 新燃岳2011年噴火事例における火山灰供給モデルの検討., 日本火山学会2015年度秋季大会, 2015年9月: 富山県富山市

13.安藤忍, 福井敬一, ALOS-2/PALSAR-2データを用いた西之島の衛星画像解析., 日本火山学会2015年度秋季大会, 2015年9月: 富山県富山市

14.菅井明, 黒木英州, 林洋介, 新堀敏基, 新しい降灰予報について., 日本火山学会2015年度秋季大会, 2015年9月: 富山県富山市

15.佐藤英一, 福井敬一, 新堀敏基, 石井憲介, 高木朗充, 真木雅之, 菅井明, 黒木英州, 気象庁一般気象レーダーを用いた噴煙の検知能力評価., 日本火山学会2015年度秋季大会, 2015年10月: 富山県富山市

16.福井敬一, 安藤忍, 桜井利幸, 西之島2013~2015年噴火における溶岩流出活動と噴煙活動., 日本火山学会2015年度秋季大会, 2015年9月: 富山県富山市

17.福井敬一, 新堀敏基, 佐藤英一, 石井憲介, 気象レーダーで見た火山噴火と新しい降灰予報., 第13回環境研究シンポジウム, 2015年11月: 東京都千代田区

(4)投稿予定論文

気象研究所[佐藤英一, 新堀敏基, 福井敬一, 石井憲介, 高木朗充]:気象レーダーで観測された2014年9月27日御嶽山噴火に伴う噴煙エコー, 火山噴火予知連絡会会報, 119(印刷中)

気象研究所[福井敬一]:西之島の噴煙活動(2013年12月~2015年2月), 火山噴火予知連絡会会報, 120(投稿済)

新堀敏基:火山灰輸送:モデルと予測,火山(60周年特集号)(投稿済)

佐藤英一, 新堀敏基, 福井敬一:気象レーダーでみた御嶽山噴火活動の状況,気象庁技術報告第135号(平成26年(2014年)御嶽山噴火調査報告)(編集中)

新堀敏基, 佐藤英一, 福井敬一:降灰予報の検証と気象レーダーによる噴煙高度推定の課題,気象庁技術報告第135号(平成26年(2014年)御嶽山噴火調査報告)(編集中)

佐藤英一:気象レーダーを用いた火山噴煙観測計画について,気象研究ノート「気象レーダー60年の歩みと将来展望」(1月投稿予定)

4.2 報道・記事
  • 平成26年6月26日、日本テレビ news every「記者発 川内原発”火山リスク”と「再稼働」」(川内,鹿児島市内における降灰量)
  • 平成26年7月24日、テレビ朝日 モーニングバード!「川内原発 巨大噴火でなくても危険 問題は火山灰」(川内,鹿児島市内における降灰量)
  • 平成26年9月21日、NHKテレビ NHKスペシャル「巨大災害 MEGA DISASTER 地球大変動の衝撃 第4集 火山大噴火 迫りくる地球規模の異変」(阿蘇カルデラ噴火時の降灰分布データ提供)
  • 平成26年10月7日、日本経済新聞「噴煙、気象レーダーで観測 気象庁や鹿児島大 火山灰予報精度を向上」
  • 平成26年11月9日、産経新聞「気象庁、火山灰の飛散予測改善へ 気象レーダー・衛星活用でより正確に」
  • 平成26年11月15日、テレビ西日本 土曜NEWSファイルCUBE「九州の火山の現状~噴火の恐れは?そして対策は~」
  • 平成26年11月20日(平成27年1月7日再放送)、NHK-BS1「巨大災害 MEGA DISASTER 地球大変動の衝撃 特別編 第4集 火山大噴火 迫りくる地球規模の異変」(阿蘇カルデラ噴火時の降灰分布データ提供)
  • 平成27年6月25日、毎日放送 VOICE「特命調査班 活発化する火山・・・関西にも影響か」(桜島大規模噴火で想定される関西地方への火山灰の影響)
  • 平成27年9月11日、NHK名古屋テレビ 「中部の火山」(富士山大規模噴火で想定される東海地方への火山灰の影響)
  • 平成27年9月25日、KKB鹿児島放送 「火山のレベル~最前線から~桜島大噴火に対策は?」(気象レーダーによる噴煙観測の紹介)


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