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気象研究所研究開発課題評価報告

海洋環境の予測技術の開発に関する研究

終了時評価

評価年月日:平成25年11月14日
  • 副課題1 海洋環境モデルの開発
  • 副課題2 日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究

研究代表者

山中吾郎(海洋・地球化学研究部 第一研究室長)

研究期間

平成21年度~平成25年度

終了時評価の総合所見

pdfファイル:127KB

研究の動機・背景

(副課題1)海洋環境モデルの開発に関する研究

① 海洋環境モデルの開発

地球温暖化予測の不確実性の最大要因である海洋中への二酸化炭素吸収量を正確に把握することは喫緊の課題であり、現状の気象研究所共用海洋モデル(MRI.COM)に海洋中の炭素循環を対象とした海洋物質循環過程を導入する必要がある。

② 3次元炭素分布の作成

 気象庁では、海洋観測によって二酸化炭素の海洋中への吸収量を時系列データとして監視しているが、その結果を気候学的な観点から解析するためには、モデル実験から得られた、水温や流速などの物理場と整合のとれた3次元炭素分布データセットが必要である。

③ 国際標準実験に基づく海洋環境モデルの再現性検証

 海洋モデルの外力に用いられてきた従来の大気再解析データには、海面フラックスの長期変化等の信頼性に問題があることが知られている。さらに、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の地球温暖化研究等と連携している気候変動及び予測可能性研究計画の海洋モデル開発ワーキンググループ(CLIVAR/WGOMD)から、物質循環を含む海洋モデル(海洋環境モデル)に関して、国際標準実験(CORE)で推奨された外力データを用いた長期歴史実験の実施が求められている。

④ 全球渦解像モデルの開発

①で開発する海洋環境モデルの水平解像度は東西1度、南北0.5度であり、海洋構造の形成や物質循環に重要な役割を担うと考えられている海洋の中小規模渦が考慮されていない。このような中小規模渦を解像する全球海洋モデルは将来的に気候モデルの中核を担うと考えられ、その開発が必要である。

(副課題2)日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究

① 高解像度日本近海モデルの開発

気候変動に影響を及ぼす日本近海の水塊分布の現実的な再現には、縁辺海での海氷生成を含む数kmスケールの水塊形成過程が重要である。しかし、平成20年3月から気象庁で現業化された北西太平洋の監視・予報を行う海洋総合解析システム(MOVE/MRI.COM-WNP)の海洋モデルの水平解像度は海氷生成に係る縁辺海で1/6°(18km)程度であり、必ずしも十分ではない。そのため、より高解像度のモデル開発が必要である。

② 国際標準実験に基づく高解像度日本近海モデルの再現性検証

副課題1の③と同様に、日本近海に対してもCLIVAR/WGOMDから推奨されている国際標準実験(CORE)の外力データを用いた高解像度日本近海モデルによる長期歴史実験を実施し、再現精度を検証する必要がある。

③ 高解像度日本近海モデルの高度化

次世代システムとして計画されている日本近海監視・予測システムは、①で開発する高解像度日本近海モデルの他に、高潮モデル・波浪モデルと統合したシステムとし、相互作用も含めて一体化して沿岸の環境情報を出力する仕様となる予定である。現在、高潮モデルには、波浪が浅海で砕けることによる効果(Wave Setup)や起潮力の効果が考慮されていない。高潮を精度よく再現・予測するために、これらの効果を導入する必要がある。

研究の成果の到達目標

(副課題1)海洋環境モデルの開発に関する研究

従来の海洋モデルに、海洋物質循環過程を組み込んだ海洋環境モデルを開発し、国際標準実験に基づいた3次元炭素分布を作成する。

(副課題2)日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究

高解像度日本近海モデルを開発し、国際標準実験に基づいて日本近海の海洋環境変動の予測可能性を調査する。

1.研究結果

(1)成果の概要
(1)-1 全体

本課題を実施することにより、地球温暖化などの気候変動から高潮・異常潮位などの沿岸防災まで、幅広い時間スケールをシームレスに扱うことができる海洋モデルを開発することができた。この海洋モデルは、解説書を気象研技術報告として出版(英文)したことにより、気象庁の現業・開発業務のみならず、今後モデル貸与等を通じて、海洋学のコミュニティに広く活用されることが期待される。

副課題1では、従来の海洋・海氷結合モデル(MRI.COM)に海洋物質循環過程を組み込んだ海洋環境モデルを作成した。海洋環境モデルをCLIVAR/WGOMDによる歴史的データ(1948年から2007年)で駆動した国際標準実験(CORE-II)を行い、熱帯・亜熱帯域の海洋変動および北極域の海氷変動について良好な再現性を確認した。上記実験で得られた物理場を用いてオフラインモデルによる炭素循環再現実験(OCMIP, OCMIP-C)を実施し、北太平洋における人為起源二酸化炭素の吸収メカニズムに関する解析を行なった。モデル結果は、平成22年度に気象庁が実施した、温暖化の影響を監視するための船舶による観測結果(WHP-P9)と比較・検証され、観測結果の解析に貢献するとともに、CLIVAR-WGOMDに提出され、国際的なモデル比較に寄与した。海洋環境モデルで得られた3次元炭素分布データセットは気象庁を通じて一般に提供され、調査研究に広く利用される。本課題で得られた海洋環境モデルの物理場と物質循環場の再現性検証および解析結果は、学術論文として出版された。

副課題2では、高解像度日本近海モデルを全球・北西太平洋・日本近海の多段ネスティングモデルとして開発した。北西太平洋モデルをCLIVAR/WGOMDによる歴史的データ(1948年から2007年)で駆動して国際標準実験(CORE-II)を行ない、日本南岸の黒潮大蛇行の長期変動が概ね再現されることを確認した。モデルに起潮力を導入するために、新しい潮汐スキームの開発を行った。潮位の時間発展を基本場とは別に解くことにより、潮汐の再現性を向上させることができた。また、気象庁海洋情報室からの要請を受けて、異常潮位や急潮等海況監視の高度化に資する、水平解像度2km程度の日本近海モデルの開発に着手した。日本近海モデルの長期積分を実施し、沿岸潮位・海況・海氷分布等の全体的なパフォーマンスを検証した。さらに、気象庁における平成26年度からの現業での先行導入に向けて、瀬戸内海を対象とした領域モデルを新たに開発し、顕著事例の再現性を調査した。2011年9月の瀬戸内海の異常潮位再現実験では、データ同化で作成した初期場の重要性が明らかになった。2012年9月の山陰地方の高潮位偏差については、高解像度の大気場を用いることで現実的な潮位変動を再現できることを確認した。

(1)-2 副課題ごと
(副課題1)海洋環境モデルの開発に関する研究

① 海洋環境モデルの開発

従来の海洋モデルの物理過程を改良するとともに、海洋物質循環過程を組み込んだ海洋環境モデルを開発した。

ア)海洋物質循環過程の開発・改良

  • 炭素に関する物質循環過程として植物・動物プランクトンを陽に表現する簡易生態系モデル(NPZDモデル)を、従来の比較的簡略化された生物地球化学モデルに加えて導入した。栄養塩や光に対する植物プランクトンの光合成に関するパラメータチューニングを実施した。これにより以前のバージョンに比べて、とくにアフリカ西岸やオレゴン沖などの沿岸湧昇の大きなところでの基礎生産量の再現性が向上した。
  • 高次海洋生態系モデル(NEMURO)を導入した。NEMUROは植物プランクトン2種、動物プランクトン3種をもち、種の間の季節毎の世代交代等、NPZDモデルよりも詳細な現象を表現できる。また、植物プランクトンの重要な制限要素である鉄が入っており、特に鉄が枯渇している高緯度域の表現が改善される。沈降粒子などのパラメータ化を精緻化するとともに、ソースコードを改良することにより、炭素循環プロセスと生態系プロセスのモジュールの分割を容易にした。
  • 海洋での炭素循環再現実験におけるオフラインモデルを改良し、流速場だけでなく水温・塩分場も読み込んだデータを使うようにした。その結果、物理モデルとの整合性が増したのみならず、計算の高速化がなされた。また、新たに化学トレーサー(CFC11及びCFC12)を計算できるようにした。これにより、化学トレーサーの観測結果との比較が可能になった。

イ)海洋物理過程の開発・改良

  • 海洋内部の短波放射の取り扱いを精緻化し、クロロフィル分布を介して物理場と生物場の相互作用を表現できるようになった。
  • 粘性過程については、非等方的粘性スキームを導入することにより、赤道潜流の再現性が向上した。
  • 拡散過程については、渦輸送パラメタリゼーションである層厚拡散の係数について、密度勾配から診断するオプションを精緻化した。その結果、サブグリッドスケールにおける中規模渦による混合がより現実的に表現されるようになった。
  • 海氷過程については、厚さによるカテゴリー分けと移流スキームの改良を行い、より確実な再現性が得られるようになった。

ウ)ソースコードの改良

MRI.COMのソースコードに以下の改良を実施した。

  • データ同化による利用を意識して、ひとつのジョブにおける初期設定と時間積分部分の独立性を高めるなど、モジュール再構成を進め、ソースコードの可読性、利便性の向上を図った新しいバージョン(MRI.COM version 3.2)を開発した。
  • 気象庁現業で使用されている海洋モデル(MRI.COM version 2.4)のソースコードや実行環境を整備して、モデル貸与が可能な状態にした。
  • モデル結果の診断作業を効率化するために、予報変数等の出力機能を拡充した。
  • 時刻管理モジュールを整備し、モデルの時間積分に関する見通しを改善した。
  • プログラムの高速化に資するため、陸地ノードを削減するコーディングを実施した。

② 3次元炭素分布の作成

下記の手順で国際標準実験を実施することにより、3次元炭素分布データセット(1948年~2007年)を作成し、気象庁に提供した。

  • CLIVAR/WGOMDによる標準年サイクルデータを用いた500年程度の現在海洋再現実験を行なった。まず、月別気候値を用いた長期積分実験を進め、準定常状態を得た。次に、大気海洋結合モデル実験や6時間平均外力実験を行って確認されたモデルドリフトの問題を解消するために、この結果を初期値として、海面風応力の与え方・拡散パラメータ・対流調節スキームに変更を加え、月別気候値を用いた長期積分実験を行った。その結果、海洋大循環の標準的な指標である各種流量(北大西洋深層水、南極周極流等)に関して、良好な気候学的再現性を得た。
  • CLIVAR/WGOMDによる、歴史的海洋モデル駆動用データ(1948年から2007年)を使用して以下の手順により現在海洋気候再現実験を行った。

実験(a): 1948年から2006年の線形トレンドを除いたデータを再作成し、これを繰り返し用いて長期積分を行い(CORE-I)、現在の海洋気候の平均状態を再現する場を得た。

実験(b): 実験(a)に引き続き、線形トレンドを含む本来のデータにより、1948年から2007年の国際標準実験(CORE-II)を行った。

実験(c): 実験(b)で得られた物理場を用いたオフラインモデルによる炭素循環再現実験(OCMIP)を行った。

実験(d): 人為起源のCO2の影響を評価するために、実験(c)で大気CO2濃度を一定とした炭素循環再現実験(OCMIP-C)を行った。

③ 国際標準実験に基づく海洋環境モデルの再現性検証

海洋環境モデルの物理場と物質循環場を観測結果と比較することにより、再現性を検証した。

  ア)物理場の再現性検証

  • 上記の実験(a)について平均的両極域海氷分布及び熱塩循環強度に着目し、観測及び他のモデル結果との比較を通した検証を行い、全般的に良好な気候学的再現性を確認した。
  • 実験(b)について、太平洋を中心に両極を含む海域について、海洋気候変動の再現性を検証した。海洋単体モデルでウェッデル海の海氷分布を再現するにあたって、海面境界条件に起因する根本的な問題(後述)が示唆されたものの、熱帯・亜熱帯域、および北極域の海氷について良好な再現性を確認した。
  • 実験(b)について、日本沿岸水位の数十年規模変動に着目して解析を行った。日本沿岸平均水位には、過去100年間に渡る線形トレンドは見られないが、1980年代以降に上昇トレンドが顕著であり、1950年代と2000年代に高水位偏差であった。モデル結果は、観測に見られる日本沿岸全体が同符号で変動する20年周期変動を再現した。さらに、北太平洋の主要な風応力curl変動に数年のラグで応答することが示された。1980年代以降の水位上昇トレンドには、全球平均水位上昇の寄与があることが明らかとなった。
  • 実験(b)について、太平洋亜熱帯セル(STC)に着目して熱帯太平洋の十年規模変動の解析を行った。モデルは、観測で見られる1960年代から1990年代半ばにかけてのSTCの弱化傾向と1990年代半ば以降の強化傾向を再現していた。STCの長期変動に関連した海面水位の空間パターンは風応力に伴う上部密度躍層内の質量の再分配を概ね反映しており、変動の位相毎に異なっていた。STCが弱い期間(1977-1987年)では、海面水位の負偏差が南西熱帯太平洋のみに出現し、南北非対称性が顕著だった。一方、STCが強い期間(1996-2006年)では、海面水位の正偏差は北西熱帯太平洋と南西熱帯太平洋の両方に見られた。位相反転プロセスを調べたところ、STCの十年規模変動に関連した変動メカニズムは年代毎に異なることがわかった。
  • 南大洋における深層循環の変動について解析した。ウェッデル・ポリニアに似た現象が発生していることを確認した。これに伴う変動は、周極流からウェッデル海深層への熱・塩輸送による対流ポテンシャルの単調増加と、表層への淡水供給で維持される塩分躍層の破壊に続く深い対流の繰り返しとして説明できることがわかった。また、この現象を1970年代に再現するのが困難である理由は、大気再解析ベースの境界条件からバルク式で海面熱フラックスを計算する設定にあることがわかった。そこで1974~76年冬季に観測された開氷域上の気温・比湿を下げる実験を行ったところ、開氷域を再現することができ、その後のウェッデル海深層水温の推移も観測と整合的になった。
  • CLIVAR-WGOMDで実施しているCORE2実験結果を基づく5研究テーマ(北大西洋の変動、南大洋の変動、海面水位変動、北極海の変動、全球熱塩循環)での国際比較研究に対して解析結果を提出し、論文作成に係る議論に参加した。

イ)物質循環場の再現性検証

  • 実験(c)と実験(d)の解析において、黒潮続流域における人為起源二酸化炭素の吸収には、温度依存性の増大が本質的に重要であることがわかった。また生態系モデルの解析において、これまでの研究では、栄養塩が深層に豊富にあり表層では比較的枯渇していることから、下からの栄養塩供給に焦点が当てられてきた。しかしながら、水平勾配が大きなモード水形成領域においては、モード水形成時における対流による深層水の高栄養塩の取り込みに加えて、それがどのように亜熱帯循環によって運ばれていくかが、下流の栄養塩および生物生産に重要であることがわかった。
  • 気象庁が温暖化監視のために行なっている船舶による海洋観測(WHP-P9)の解析に資するために、モデルの137°Eにおける経年変動を解析した。137°Eにおける溶存無機炭素濃度の上昇は(CFCから見積もった)水塊が形成された時の大気の二酸化炭素濃度上昇によく対応していることがわかった。このことは、137°Eの当研究部の石井第3研究室長(海洋化学)らの解析結果を支持していた。また、この二酸化炭素濃度上昇のトレンドに加えて明瞭な数十年変動があることがわかった。

④ 全球渦解像モデルの開発

  • 全球渦解像モデルの現在気候再現実験を平成23年度に引き続いて実施し、1970年の海洋環境モデル結果を初期値として2009年までの計算を実行した。黒潮やメキシコ湾流の離岸を現実的に再現することができた一方、北大西洋海流の下流部など再現性に問題が残る海域も見られた。
  • 黒潮続流に対するシャツキーライズ の効果を調べ、続流の強流帯の東端を規定していることや、シャツキーライズ 東方でのジェット構造の維持に寄与していることがわかった。
  • 極域における塩分躍層の再現性向上を目的として、海洋環境モデルに塩プリュームのパラメータ化手法を導入した結果、CORE2実験で見られた南大洋を起源とする全球平均水位変動の誤差等を大幅に低減することができた。
  • 太平洋赤道近辺で行った過去の深層測流結果と比較して、鉛直伝播する赤道ロスビー波をよく再現していることが確認された。
(副課題2)日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究

① 高解像度日本近海モデルの開発

  • 水平解像度が約10kmの北西太平洋モデル(MRI.COM-WNP)を作成した。日本近海の黒潮流路の再現性を向上するために、海面風応力過程や水平粘性過程の改良を行い、日本南岸における安定な黒潮流路と現実的な黒潮流量を得ることができた。
  • 双方向ネスティングコードを開発した。ネスティング計算における、低解像度モデルと高解像度モデルのデータ通信を効率的に行うことが可能なモデルカップラーの導入を行った。また、このモデルカップラーを用いて双方向ネスティングコードを開発するとともに、一つの低解像度モデルに複数の高解像度モデルがネスト可能なモデルソースコードを作成した。
  • 波浪モデルと海洋モデルを結合して運用することが可能なコードを作成した。
  • 平成21年度に新しく導入された気象研究所大型計算機(SR16000)に最適な計算スキームを検討した。並列計算における、計算領域2次元分割を新たに導入し、通信効率を向上させた。また、新型の大型計算機においてはメモリへのデータの転送がボトルネックになることが多いため、一部のルーチンにおいては一度読み込んだデータを有効利用するために計算順序を変更した。その結果、従来の南北方向の1次元分割時よりも高速な計算が実施可能となった。また、メモリーコピーを最小限に抑えることにより、高精度だが計算負荷が重いトレーサー移流スキーム(SOM)が2割弱高速化された。これらの改良により、将来的に気象庁現業モデルにおいても高速化が期待できる。

② 国際標準実験に基づく高解像度日本近海モデルの再現性検証

  • 全球-北西太平洋ネスティングモデルで、CLIVAR/WGOMDによる歴史的海洋モデル駆動用データ(1948年から2007年)により北西太平洋域の国際標準実験(CORE-II)を行った。
  • 北西太平洋モデルの再現性を検証した。日本南岸の黒潮大蛇行流路の変動について、1960年代初頭の大蛇行流路の出現と解消、1970年代後半の出現と解消、及び1990年代以降の非出現が再現された。

③ 高解像度日本近海モデルの高度化

  • 水平解像度が約2km(東西1/33º、南北1/50º)の日本近海モデル(MRI.COM-JPN)を作成した。全球-北西太平洋-日本近海の多段ネスティングモデルを作成した。また、モデル領域を瀬戸内海付近に限定したモデル(MRI.COM-SETO)を作成した。
  • 全球-北西太平洋-日本近海ネスティングモデルに起潮力を導入した。潮位の時間発展を基本場とは別に解くことにより、潮汐の再現性が向上することを確認した。
  • 複数の地形データセットを用いて任意の解像度の地形を作成できるソフトウェアを開発した。日本近海モデルの開発には日本沿岸の地形を適切に表現することが必要であるが、沿岸の地形はデータセットによって大きく異なる場所があったため、複数のデータセットを吟味の上、海底・海岸地形を作成する際に使用する地形データセット(30秒格子、GEBCO30とJTOPO30を融合したもの)を選定した。
  • 全球-北西太平洋-日本近海ネスティングモデルをCLIVAR/WGOMDによる歴史的海洋モデル駆動用データを用いて3年間積分し、日本近海モデルの再現性を検証した。

ア)海洋構造について、3年間の長期積分で形成された平均状態を北西太平洋モデルと比較した。高解像度化により、黒潮や黒潮続流前線を伝播する擾乱の形成と、それに伴う海水の混合や移動が促進された結果、水温や塩分の平均状態の再現性が向上することが確認された。

イ)北海道オホーツク海沿岸の海氷分布については、日本海の高温バイアスの影響がみられ、冬季の接岸が良好に再現されなかった。今後は計算開始時の状態に、北西太平洋モデルの長期駆動結果でなく、データ同化の結果を使用することなどを検討する必要がある。

ウ)潮汐の影響を評価するために、潮汐なしの設定で2年間、潮汐ありの設定で1年間の長期積分実験を行った。日本周辺海域における海況の季節発展、及び沿岸潮位変動を解析し、概ね現実的に再現されることを確かめた。

  • 日本近海モデルの現業運用に向けた調査を行った。

ア)データ同化解析値を初期値に用いて、2011年9月の瀬戸内海の異常潮位の再現実験を行った。その結果、黒潮からの暖水波及によって引き起こされる異常潮位の再現には、初期場が非常に重要であることがわかった。

イ)MSM格子点上の海上気象要素を日本近海モデル格子点に変換するツールを作成した。これにより、日本近海モデルを駆動する強制力として、従来のCOREやJRA/JCDASデータに加えて、MSMデータを用いることが可能になった。

ウ)気象擾乱に伴って生じる高潮位現象の予測可能性を調べるために、2012年9月に山陰沿岸で発生した高潮位偏差の再現実験を行った。その結果、MSMの大気強制を用いることで、台風通過に伴う高潮位偏差の励起と沿岸伝播を現実的に表現できることが分かった。

(2)当初計画からの変更点(研究手法の変更点等)

あり

副課題2「日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究」では、当初5年計画の4年目以降に波浪の効果や起潮力を導入した高解像度日本近海モデルを開発する予定であった。しかしながら平成22年度の気象庁との研究懇談会時に、次々期NAPS更新時を目処に異常潮位や急潮等の海況情報の高度化に対応できる日本沿岸海況監視予測システムの早期開発を要望された。そのため、日本近海の潮位変動の再現性に重要な起潮力の導入を前倒しで開始するとともに、水平解像度2km程度の日本近海モデルの開発に着手した。波浪のパラメータ化については混合層モデル高度化の一環として実施した。その後、平成24年度の気象庁との研究懇談会時に、当システムを気象庁現業へ平成26年度から先行実施することを要望された。そのため、対象海域を瀬戸内海に限定した日本沿岸海況監視予測システムの開発を行った。

(3)成果の他の研究への波及状況
  • CLIVAR/WGOMDによる標準データを用いた海洋環境モデルによる現在海洋再現実験の出力結果は、重点研究「気候変動への適応策策定に資するための気候・環境変化予測に関する研究」において地球システムモデルの初期値として用いられた。また本課題で実施された海洋環境モデルのモデル出力機能の拡充により、上記研究課題におけるCMIP5実験の実行が効率化された。
  • 本課題で開発された海洋環境モデルは、重点研究「気候変動への適応策策定に資するための気候・環境変化予測に関する研究」において地球システムモデルの海洋部分として利用されている。海洋環境モデルの極域での再現性向上や海洋生態系過程の高度化、ネスティング技術の高度化に関する知見は、地球システムモデルの改良に資する。
  • 本課題で開発した海洋環境モデルは、重点研究「全球及び日本近海を対象とした海洋データ同化システムの開発」において海洋データ同化システムの海洋モデルとして利用されている。MRI.COM version 3.2は、同化システムでの利用を念頭にひとつのジョブにおける時間積分部分の独立性を高めており、同化システムの開発効率の向上が期待される。海況監視・予測などの気象庁現業で活用される予定である。
  • 本課題で得られた海洋環境モデルの短波吸収過程における再現性向上に関する知見は、重点研究「全球大気海洋結合モデルを用いた季節予測システムの開発」における次期季節予報システムの海洋モデル部分の改良に用いられた。
(4)今後の課題
  • 海洋環境モデルについては、極域を含むモデルの再現性をより向上させるために、物理スキームの改良を継続するとともに、海洋内部の炭素分布の再現性をさらに向上させるために、海洋物質循環過程の改良を引き続き実施することが必要である。
  • 全球渦解像モデルの全般的な再現性は、世界の標準的な渦解像モデル(水平解像度:約10 km)に遜色はないものの、チューニング不足のため、高解像度日本近海モデル(水平解像度:2 km)と比較すると黒潮などの再現性に劣るところがある。これらを高解像度日本近海モデルの成果を取り入れて改善する必要がある。
  • 日本近海モデルの安定性の検証とケーススタディの積み重ねによる海洋環境予測に対するインパクトの確認に引き続き取り組む必要がある。とくに、浅海域での再現性を向上させる必要がある。
  • 多段階ネスティングや複数領域のネスティングを可能にすることにより、外洋から港湾レベルまでシームレスに扱える海洋モデルを開発する必要がある。
  • モデルコードの開発に加えて、モデルの実行準備、実行環境、解析・分析を一体的に取り扱うことの可能なソフトウェアを整備し、検証や分析体制を充実させることにより、モデルの開発効率を向上させることが今後必要と考えられる。
  • 本課題で開発した海洋モデルは、気象業務への貢献にとどまらず、モデル貸与や共同研究の枠組みを通じて、日本の海洋モデリングコミュニティの活性化に寄与していく必要がある。

2.自己点検

(1)到達目標に対する達成度
  • 副課題1「海洋環境モデルの開発」については、海洋環境モデルのスキーム開発・改良、国際標準実験(CORE-II)の実施、歴史的大気CO2濃度を与えた海洋での炭素循環再現実験(OCMIP)が当初計画どおり進捗した。モデル結果の解析については、平成22年度海洋学会秋季大会で一連の研究発表を行なうとともに、複数のパフォーマンス論文を作成するなど、着実に進捗した。全球渦解像モデルの開発については、東日本大震災に伴う気象研大型計算機の制限運用のため、本格的な計算は一度しか実行できなかったものの、海洋環境モデルの結果を踏まえて、今後の実験の方向性・仕様を明確にすることができた。総じて研究開発は順調に進捗していると判断する。
  • 副課題2「日本近海の海洋環境変動の予測可能性に関する研究」については、高解像度日本近海モデルの開発・改良、国際標準実験(CORE-II)の実施が当初計画どおり進捗した。また、日本近海監視・予測システムのプロトタイプ開発として、潮汐過程の導入や水平解像度2km程度の日本近海モデル・瀬戸内海モデルの開発を前倒しで実施した。したがって、研究開発は当初の想定以上に進捗した。
(2)研究手法及び到達目標の設定の妥当性

国際標準実験(CORE)に基づいてモデル開発を進めることにより、他機関や他国のモデルとの相互比較が可能になるとともに、研究に有用な実験結果を確実に取得しており、妥当である。

(3)成果の施策への活用・学術的意義
  • 本課題で作成した海洋環境モデルによる3次元炭素分布データセットは気象庁に提供され、海洋気象課で平成22年度に実施したWHP-P9観測の解析に用いられた。観測で見られたフィリピン海盆底層での昇温がモデルでも再現されており、感度実験より南大洋起源であることがわかった。
  • 海洋環境モデルの基本的なパフォーマンスについては、日本海洋学会誌(Journal of Oceanography)に複数の論文として発表しており、学術的な意義が評価されている。
  • 全球-北西太平洋ネストモデルにより、日本南岸の黒潮大蛇行流路の長期変動の特徴を世界で初めて再現することができた。今後モデルの解析を進めることにより、黒潮大蛇行の長期変動の要因が明らかになるとともに、その予測精度向上に資する知見を得られることが期待される。
  • 並列計算における計算領域2次元分割コードを用いた高速化の結果、新大型計算機を使用した場合、加速積分等の近似手法によらず、海洋モデルを準定常状態まで長期間積分することが可能になった。これにより、加速積分の妥当性の検証が可能になるとともに、モデルのドリフトのために従来抽出できなかった、海面境界条件に起因する温暖化トレンドの議論が可能になることが期待される。
  • 気象研究所共用海洋モデル(MRI.COM)の英文解説書は、モデルの各スキームの説明に加えて計算機上での実行方法を記述しており、開発者のみならず利用者への便宜が図られている。今後、気象庁での現業化や共同研究等を通じて国内外の機関に本モデルが導入される際に有効に活用されることが期待される。
(4)総合評価

海洋環境モデルを用いた3次元炭素分布データセットの作成や全球-北西太平洋-日本近海多段ネストモデルの開発など、気象業務に資する成果が着実に出ており、目標としていた成果は達成されたと考えられる。

学術的にも、あまりわかっていない温暖化トレンドや十年規模変動に伴う海洋変動のメカニズムについて、本研究はそれを解明する端緒となる可能性があり、本研究を実施した意義は大きい。

3.参考資料

3.1 研究成果リスト
(1)査読論文  28件(投稿中論文3篇を含む)

1. Endoh, T., H. Tsujino, and T. Hibiya, 2011: The Effect of Koshu Seamount on the Formation of the Kuroshio Large Meander South of Japan. J. Phys. Oceanogr., 41, 1624–1629. doi: 10.1175/JPO-D-11-074.1

2. Fujii, Y., T. Nakano, N. Usui, S. Matsumoto, H. Tsujino, M. Kamachi, 2013: Pathways of the North Pacific Intermediate Water identified through the tangent linear and adjoint models of an ocean general circulation model, J. Geophys. Res., in press.

3. Hirabara, M., H. Ishizaki, G. Yamanaka, H. Tsujino and I. Ishikawa, 2010: Additional flux arising from unresolved scales in eddying ocean models, J. Oceanogr., 66, 633-647, doi:10.1007/s10872-010-0052-6.

4. Hirabara, M., H. Tsujino, H. Nakano, and G. Yamanaka, 2012: Formation mechanism of the Weddell Sea Polynya and the impact on the global abyssal ocean, J. Oceanogr., 68, 771-796, doi: 10.1007/s10872-012-0139-3.

5. Hurlburt, H. E., G. B. Brassington, Y. Drillet, M. Kamachi, M. Benkiran, R. Bourdalle-Badie, E. P. Chassignet, G. A. Jacobs, O. Le Galloudec, J. M. Lellouche, E. J. Metzger, O. M. Smedstad, B. Tranchant, H.Tsujino, N.Usui, and A. J. Wallcraft, 2009: High-Resolution Global and Basin-Scale Ocean Analyses and Forecasts, Oceanography, 22, no. 3 110-127.

6. Ishikawa, I., and H. Ishizaki, 2009: Importance of eddy representation for modeling the intermediate salinity minimum in the North Pacific: Comparison between eddy-resolving and eddy-permitting models, J. Oceanogr., 65, 407-425.

7. Ishizaki, H. and G. Yamanaka, 2010: Impact of explicit sun altitude in solar radiation on an ocean model simulation, Ocean Modelling, 33, 52-69.

8. Ishizaki, H., T. Nakano, H. Nakano, and N. Shikama, 2012: Direct measurements of deep current at 162E south of the equator in the Malanesian Basin: a trial to detect a corss-equatorial deep western boundary current, J. Oceanogr., 68, 929-957.

9. Ishizaki, H., H. Nakano, T. Nakano, and N. Shikama, 2013: Evidence of equatorial Rossby wave propagation obtained by deep mooring observation in the western Pacific Ocean. Submitted to J. Oceanogr.

10. Nakano, H., and I. Ishikawa, 2010: Meridional shift of the Kuroshio Extension induced by response of recirculation gyre to decadal wind variations. Deep-Sea Res. Part II., 57, 1111-1126.

11. Nakano, H., T. Motoi, K. Hirose, and M. Aoyama, 2010: Analysis of 137Cs concentration in the Pacific using a Lagrangian approach. J. Geophys. Res., 115, C06015, doi:10.1029/2009JC005640.

12. Nakano, H., H. Tsujino, M. Hirabara, T. Yasuda, T. Motoi, M. Ishii, and G. Yamanaka, 2011: Uptake mechanism of anthropogenic CO2 in the Kuroshio Extension Region in an ocean general circulation model. J. Oceanogr., 67, Issue 6, 765-783, doi:10.1007/s10872-011-0075-7.

13. Nakano, H., H. Tsujino, and K. Sakamoto, 2013: Tracer transport in cold-core rings pinched-off from the Kuroshio Extension in an eddy-resolving ocean general circulation model, J. Geophys. Res., in press.

14. Nishikawa, S., H. Tsujino, K. Sakamoto, and H. Nakano, 2010: Effects of mesoscale eddies on subduction and distribution of subtropical mode water in an eddy-resolving OGCM of the western North Pacific, J. Phys. Oceanogr., 40, 1748-1765.

15. Nishikawa, S., H. Tsujino, K. Sakamoto, H. Nakano, 2013: Diagnosis of water-mass transformation and formation rates in a high-resolution GCM of the North Pacific, J. Geophys. Res., in press.

16. Sakamoto, K., H. Tsujino, S. Nishikawa, H. Nakano, and T. Motoi, 2010: Dynamics of the coastal Oyashio and its seasonal variation in a high-resolution western North Pacific ocean model. J. Phys. Oceanogr., 40, 1283-1301.

17. Sakamoto, K., H. Tsujino, H. Nakano, M. Hirabara, G. Yamanaka, 2013: A practical scheme to introduce explicit tidal forcing into OGCM, Submitted to Ocean Science.

18. Sugimoto, S., K. Hanawa, T. Yasuda, and G. Yamanaka, 2012: Low-frequency variations of the eastern subtropical front in the North Pacific in an eddy-resolving ocean general circulation model: Roles of central mode water in the formation and maintenance, J. Oceanogr., 68, 521-531, doi:10.1007/s10872-012-0116-x

19. Tsujino, H., S. Nishikawa, K. Sakamoto, H. Nakano, and H. Ishizaki, 2010: Mesoscale eddy statistics and implications for parameterization refinements from a diagnosis of a high resolution model of the North Pacific. Ocean Modelling, 33, 205-223, doi:10.1016/j.ocemod.2010.02.004

20. Tsujino, H., M. Hirabara, H. Nakano, T. Yasuda, T. Motoi, and G. Yamanaka, 2011: Simulating present climate of the global ocean-ice system using the Meteorological Research Institute Community Ocean Model (MRI.COM): simulation characteristics and variability in the Pacific sector. J. Oceanogr., 67, Issue 4(2011), 449-479, doi:10.1007/s10872-011-0050-3.

21. Tsujino, H., S. Nishikawa, K. Sakamoto, N. Usui, H. Nakano, G. Yamanaka, 2013: Effects of large-scale wind on the Kuroshio path south of Japan in a 60-year historical OGCM simulation, Climate Dynamics, doi:10.1007/s00382-012-1641-4.

22. Usui, N., H. Tsujino, H. Nakano, Y. Fujii, M. Kamachi, 2011: Decay mechanism of the 2004/05 Kuroshio large meander, J. Geophys. Res., 113, C08047, doi:10.1029/2007JC004675.

23. Usui, N., H. Tsujino, H. Nakano, S. Matsumoto, 2013: Long-term variability of the Kuroshio path south of Japan, J. Oceanogr., in press.

24. Yamanaka, G., T. Yasuda, Y. Fujii, and S. Matsumoto, 2009: Rapid termination of the 2006 El Niño and its relation to the Indian Ocean. Geophysical Research Letters, 36, L07702, doi:10.1029 / 2009GL037298.

25. Yamanaka, G., H. Ishizaki, H. Tsujino, H. Nakano, and M. Hirabara, 2012: Impact of prescribed solar radiation data and its absorption schemes on ocean model simulations, Solar Radiation, InTech, ISBN 979-953-307-424-4.

26. Yamanaka, G., H. Tsujino, H. Nakano, and M. Hirabara, 2013: Decadal variability of the subtropical cell and the sea surface height of the tropical Pacific in a historical OGCM simulation, Submitted to J. Climate.

27. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 2013: 次世代日本近海予測モデルMRI.COM-JPNによるあびきの予測可能性, 海と空, 88(3), 15-28.

28. 中野渡拓也,三寺史夫,本井達夫,大島慶一郎,石川一郎,2010:渦解像海洋大循環モデルで再現される北太平洋中層水の50年規模の低温化,海と空,85, 141-150.

(2)査読論文以外の著作物(翻訳、著書、解説)13件

1. Griffies, S.M., A.J. Adcroft, H. Banks, C.W. B¨oning, E.P. Chassignet, G. Danabasoglu, S. Danilov, E. Deleersnijder, H. Drange, M. England, B. Fox-Kemper, R. Gerdes, A. Gnanadesikan, R.J. Greatbatch, R.W. Hallberg, E. Hanert, M.J. Harrison, S. Legg, C.M. Little, G. Madec, S.J. Marsland, M. Nikurashin, A. Pirani, H.L. Simmons, J. Schr¨oter, B.L. Samuels, A.-M. Treguier, J.R. Toggweiler, H. Tsujino, G.K. Vallis, L. White, 2009: Problems and Prospects in Large-Scale Ocean Circulation Models, OceanObs'09 White Paper.

2. Griffies, S. M., A. J. Adcroft, H. Aiki, V. Balaji, M. Bentson, F. Bryan, G. Danabasoglu, S. Denvil, H. Drange, M. England, J. Gregory, R. W. Hallberg, S. Legg, T. Martin, T. McDougall, A.Pirani, G. Schmidt, D. Stevens, K. E. Taylor, and H. Tsujino, 2009: Sampling Physical Ocean Fields in WCRP CMIP5 Simulations, ICPO Publication Series 137, WCRP Informal Report, No. 3/2009.

3. Griffies, S. M., J. Yin, S. C. Bates, E. Behrens. M. Bentsen, D. Bi, A. Biastoch, C. Böning. A. Bozec, C. Cassou, E. Chassignet, G. Danabasoglu, S. Danilov, C. Domingues, H. Drange, P. J. Durack, R. Farneti, E. Fernandez, P. Goddard, R. J. Greatbatch, M. Ilicak, J. Lu, S. J. Marsland, A. Mishra, K. Lorbacher, A. J. G. Nurser, D. Salas y Mélia, J. B. Palter, B. L. Samuels, J. Schröter, F. U. Schwarzkopf, D. Sidorenko, A. M. Treguier, Y. Tseng, H. Tsujino, P. Uotila, S. Valcke, A.Voldoire, Q. Wang, M. Winton, X. Zhang, 2013: An assessment of global and regional sea level in a suite of interannual COREII simulations: a synopsis, CLIVAR Exchanges, No. 62, 11-15.

4. Nakanowatari, T., H. Mitsudera, T. Motoi, K. I. Oshima, and I. Ishikawa, 2009: 50-yr scale change in the intermediate water temperature in the western North Pacific simulated by an eddy-resolving sea-ice coupled OGCM, PICES Sci. Rep., 39, 102-106.

5. Tsujino, H., T. Motoi, I. Ishikawa, M. Hirabara, H. Nakano, G. Yamanaka, T. Yasuda, and H. Ishizaki, 2010: Reference Manual for the Meteorological Research Institute Community Ocean Model (MRI.COM) Version 3., Technical Reports of the Meteorological Research Institute, No.59, 241pp.

6. Yamanaka, G., 2010: Discrepancies between observed and OGCM-simulated anomalies in recent SSTs of the tropical Indian Ocean, Proceedings of OceanObs’09.

7. 坂本圭, 辻野博之, 西川史朗, 中野英之, 本井達夫, 2010: 北西太平洋モデルにおける沿岸親潮とその短周期蛇行, 九州大学応用力学研究所研究集会報告 21ME-S6, 1-10.

8. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 2013: 日本近海2kmモデルの開発 -次世代日本沿岸監視予測システムに向けて, 測候時報(受理済み).

9. 辻野 博之, 2010: 気象研究所共用海洋モデル(MRI.COM)最新版(バージョン3)と実施中の実験の紹介, 測侯時報, 特集号「新海洋データ同化システム(MOVE/MRI.COM)による海洋情報の高度化」, 77, S1-S10.

10. 中野英之, 2009: 2008年度岡田賞受賞記念論文, 海洋大循環モデルを用いた中・深層を中心とする海洋循環場の研究, 海の研究, 18, 7-22.

11. 中野英之, 2010: 気象研究所における海洋生態系モデリングの取り組み, 測候時報 特集号「新海洋データ同化システム(MOVE/MRI.COM)による海洋情報の高度化」, 77, S11-S21.

12. 村上潔,日比野祥,福田義和,北村知之,辻野博之,中野俊也,2013: 気象庁定線観測データとアルゴフロートデータを用いた北太平洋の北緯24度線を横切る南北熱輸送量の見積もり, 月刊海洋,Vol.45,No.1,p3-9.

13. 山中吾郎,石崎廣,辻野博之,平原幹俊,中野英之,2010:海洋モデルの太平洋亜熱帯セルの再現性に対する海水の有効光学的特性の影響および太平洋亜熱帯セルの数十年規模変動、平成22年度全国季節予報技術検討会資料(気象研究所).

(3)学会等発表
ア.口頭発表

・国際的な会議・学会等:4件

1. Hirabara, M. and M. Kamachi, 2010: Ocean Model, Workshop on JMA Global Wave and Ocean Circulation. Malaysian Meteorological Department, Sept., 2010, Malaysia.

2. Kamachi, M., N. Usui, T. Tsujino, Y. Fujii, S. Matsumoto, S. Ishizaki, 2010: Ocean Data Assimilation and Prediction Experiments in JMA and MRI, Workshop on JMA Global Wave and Ocean Circulation. Malaysian Meteorological Department, Sept., 2010, Malaysia.

3. Nakano, H., H. Tsujino, and K. Sakamoto, 2012: Tracer transport by a cold-core ring pinched-off from the Kuroshio Extension in an eddy-resolving ocean general circulation model, AGU Fall Meeting 2012, Dec. 2012, San Francisco, USA.

4. Tsujino, H., S. Nishikawa, K. Sakamoto, N. Usui, H. Nakano, and G. Yamanaka, 2012: Effects of large-scale wind variation on the Kuroshio path south of Japan in a 60-year historical GCM simulation, PICES 2012 Annual Meeting 2012, Oct. 2012, Hiroshima, Japan.

・国内の会議・学会等:29件

1. 石崎廣,2012:162°E 赤道近傍深層測流結果(1998-2005年)から見えてきたもの –DWBC,平均東西流システム,赤道ロスビー波-, 海洋大循環の力学とくに中深層循環におよぼす海岸,海底地形の影響に関する研究集会.

2. 坂本圭, 辻野博之, 西川史朗, 中野英之, 本井達夫, 2009: 北西太平洋モデルにおける沿岸親潮とその短周期蛇行, 九州大学地球流体力学研究集会.

3. 坂本圭, 辻野博之, 西川史朗, 中野英之, 本井達夫, 2010: 北西太平洋モデルにおける沿岸親潮の短周期蛇行(II), 2010年度日本海洋学会春季大会.

4. 坂本圭,辻野博之,中野英之,山中吾郎,2011:OGCMにおける順圧潮汐フォーシングの導入手法,2011年度日本海洋学会秋季大会.

5. 坂本圭, 辻野博之, 中野英之, 山中吾郎, 平原幹俊, 2011: 次世代日本近海予測モデルの構築に向けて -モデルの概要と再現性, 2011年度九州沖縄地区合同シンポジウム「東アジア域での大気海洋相互作用と大気粒子研究の現状」.

6. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 中野英之, 平原幹俊, 2013: 次世代日本近海予測モデルMRI.COM-JPNによるあびきの予測可能性, 2013年度日本海洋学会春季大会.

7. 坂本圭, 山中吾郎, 辻野博之, 碓氷典久, 平原幹俊, 小川浩司, 2013: 日本沿岸海況監視予測システムに向けた瀬戸内海モデルの開発, 2013年度日本海洋学会秋季大会.

8. 杉本周作,花輪公雄,安田珠幾,山中吾郎,2011:北太平洋東部亜熱帯前線強度の長周期変動機構,2011年度日本海洋学会春季大会.

9. 辻野博之,西川史朗,坂本圭,中野英之,石崎廣,2009: 渦解像モデルの渦位分布とその渦フラックスについて, 2009年日本海洋学会秋季大会, 講演番号 149, 京都大学吉田キャンパス.

10. 辻野博之,平原幹俊,中野英之,安田珠幾,本井達夫,山中吾郎、2010:MRI-ESM用海洋単体モデルによる現在気候再現実験(1):実験の概要とパフォーマンス,2010年度日本海洋学会秋季大会.

11. 辻野博之,西川史郎,坂本圭,碓氷典久,中野英之,山中吾郎,2011:全球-北西太平洋ネストモデルによる黒潮経年変動再現実験,2011年度日本海洋学会春季大会.

12. 辻野博之,2013:気象研究所における海洋モデル開発の現状と今後の方向性について, 2013年度日本海洋学会春季大会シンポジウム, ポスト「京」に向けた計算科学としての海洋学の展望,東京,日本,2013年3月.

13. 辻野博之,2013:気象研究所における汎用海洋モデル開発の現状と展望,2013年度日本海洋学会秋季大会シンポジウム,海洋モデリング研究の今後を展望する,札幌, 日本, 2013年9月.

14. 中野俊也, 2011:気象庁WHP-P9再観測(1)-観測概要-,2011年度日本海洋学会春季大会.

15. 中野英之,辻野博之,平原幹俊,安田珠幾,石井雅男,緑川貴,本井達夫,山中吾郎,2010:MRI-ESM1用海洋単体モデルによる現在気候再現実験(3):炭素循環モデルにおける 黒潮続流域の人為起源CO2吸収,2010年度日本海洋学会秋季大会.

16. 中野英之,辻野博之,坂本圭,2012:冷水渦によるトレーサー輸送,2012年度日本海洋学会秋季大会,静岡県清水市,2012年9月.

17. 日比野祥,村上潔,中野俊也,辻野博之,平原幹俊,中野英之,山中吾郎,2011:気象庁WHP-P9再観測(4)-深・底層水温の変化について(MRI.COMによる経年変動再現実験結果の解析),2011年度日本海洋学会春季大会.

18. 平原幹俊, 2009: 渦を表現するモデルにおける水平速度勾配に関連した移流フラックスの付加, 海洋大循環の力学とくに中深層循環におよぼす海岸、海底地形の影響に関する研究集会.

19. 平原幹俊,辻野博之,中野英之,山中吾郎,安田珠幾,2010:MRI-ESM1用海洋単体モデルによる現在気候再現実験(5):南大洋深層循環の変動,2010年度日本海洋学会秋季大会.

20. 平原幹俊,2010:海洋モデルを用いた歴史実験に見られる南大洋深層循環の変動, 海洋大循環の力学とくに中深層循環におよぼす海岸,海底地形の影響に関する研究集会, 九州大学応用力学研究所.

21. 平原幹俊,辻野博之,中野英之,坂本圭,山中吾郎, 2013 : 海洋モデルを用いた歴史実験におけるWeddell Polynyaの再現, 2013年度日本海洋学会秋季大会.

22. 村上潔,重岡裕海,日比野祥,延与和敬,中野俊也,2011:気象庁WHP-P9 再観測(2)-深・底層の水温変化-,2011年度日本海洋学会春季大会.

23. 村上潔,日比野祥,中野俊也,福田義和,北村知之,辻野博之,2012:気象庁定線データとアルゴフロートデータを用いた北太平洋亜熱帯域における南北熱輸送量の見積もり. 東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会「アルゴ時代の海洋物理船舶観測」.

24. 安田珠幾,末吉雅和,辻野博之,平原幹俊,中野英之,山中吾郎,2010:MRI-ESM1用海洋単体モデルによる現在気候再現実験(2):日本沿岸水位の数十年規模変動,2010年度日本海洋学会秋季大会.

25. 安田珠幾, 辻野博之, 中野英之, 坂本圭, 山中吾郎, 2012:渦解像海洋大循環モデルにおける日本沿岸水位の経年変動, 2012年度日本海洋学会春季大会,茨城県つくば市,2012年3月.

26. 山中吾郎,石崎廣,平原幹俊,石川一郎,2009:渦解像モデルにおける西部北太平洋亜熱帯前線の十年規模変動、2009年度日本海洋学会春季大会.

27. 山中吾郎, 石崎廣,平原幹俊,石川一郎, 2010:気象研北太平洋渦解像モデル(NPERM5)における亜熱帯前線の長期変動およびモード水との関連, 2010年度日本海洋学会春季大会シンポジウム.

28. 山中吾郎,辻野博之,平原幹俊,中野英之,安田珠幾,2010:MRI-ESM用海洋単体モデルによる現在気候再現実験(4): 太平洋亜熱帯セル(STC)の長期変動,2010年度日本海洋学会秋季大会.

29. 山中吾郎,辻野博之,中野英之,平原幹俊,2013:太平洋亜熱帯セルとそれに関連した海面水位の十年規模変動,2013年度日本海洋学会秋季大会.

イ.ポスター発表

・国際的な会議・学会等:15件

1. Nakano, H., H. Tsujino, and K. Sakamoto, 2012: Tracers in cold-core eddies detached from the Kuroshio Extension, Ocean Science Meeting 2012, Feb, 2012, Salt Lake City, USA.

2. Sakamoto, K., H. Tsujino, S. Nishikawa, H. Nakano and T. Motoi, 2010: Dynamics of the Coastal Oyashio and Its Seasonal Variation in a High-Resolution Western North Pacific Ocean Model, Ocean Science Meeting, Oregon, USA.

3. Sakamoto, K., H. Tsujino, H. Nakano, M. Hirabara, and G. Yamanaka, 2012:Development of a high-resolution Japanese coastal ocean model toward operational monitoring and forecasting, PICES Annual Meeting 2012, Oct, 2012, Hiroshima, Japan.

4. Sakamoto, K., H. Tsujino, H. Nakano, M. Hirabara, and G. Yamanaka, 2013:Development of a high-resolution Japanese coastal ocean model toward operational monitoring and forecasting, GODAE 2nd COSS-TT International Coodination Workshop, Feb, 2013, Lecce, Italy.

5. Tsujino, H., 2009: Diagnosis of eddy fluxes in a hierarchy of high resolution models of the North Pacific, WGOMD Workshop on Ocean Mesoscale Eddies, UK Met Office, Exeter, UK.

6. Tsujino, H., M. Hirabara, H. Nakano, T. Motoi, and G. Yamanaka, 2010: A long-term spin-up of a CMIP-class global ocean-ice model of JMA/MRI using CORE-II, WGOMD-GSOP Workshop on decadal variability, predictability, and prediction: Understanding the role of the ocean, Boulder, Colorado, USA.

7. Tsujino, H., S. Nishikawa, K. Sakamoto, and G. Yamanaka, 2010: A long-term hindcast of the Kuroshio using a high resolution GCM, AGU Fall Meeting 2010, San Francisco, USA.

8. Yamanaka, G., 2009: Discrepancies between observed and OGCM-simulated anomalies of the recent SSTs in the tropical Indian Ocean, OceanObs’09, Venice, Italy.

9. Yamanaka, G., H. Ishizaki, H. Tsujino, M. Hirabara, and H. Nakano, 2010: Impact of effective ocean optical properties on Pacific subtropical cell and its mechanism for interdecadal variability, AGU Fall Meeting 2010, San Francisco, USA.

10. Yamanaka, G., H. Ishizaki, H. Tsujino, M. Hirabara, and H. Nakano, 2011: Interdecadal variability of the Pacific subtropical cell: sensitivities to effective ocean optical properties, 2011 IUGG General Assembly, Melbourne, Australia.

11. Yamanaka, G., H. Ishizaki, H. Nakano, H. Tsujino, and M. Hirabara, 2012: Pacific subtropical cell response to effective ocean optical properties, Ocean Sciences Meeting 2012, Feb, 2012, Salt Lake City, USA.

12. Yamanaka, G., H. Ishizaki, H. Tsujino, H. Nakano, and M. Hirabara, 2012: Interdecadal variability of the Pacific subtropical cell: an OGCM study, Open Science Symposium on Western Pacific Ocean Circulation and Climate, Oct, 2012, Qingdao, China.

13. Yamanaka, G., H. Tsujino, H. Ishizaki, H. Nakano, and M. Hirabara, 2012: Impact of effective ocean optical properties on the Pacific subtropical cell: a CGCM study, AGU Fall Meeting 2012, Dec, 2012, San Francisco, USA.

14. Yasuda, T., 2010: Interdecadal variability and rising trend of sea level along the Japanese coast, IPCC Workshop on sea level rise and ice sheet instabilities, Kuala Lumpur, Malaysia.

15. Yasuda, T., and M. Sueyoshi, 2010: Interdecadal variability and rising trend of sea level along the Japanese coast, AGU Fall Meeting 2010, San Francisco, USA.


・国内の会議・学会等:21件

1. 石崎廣,中野俊也,四竈信行,2011:東経165度赤道近傍での深層測流(3)-4回の観測のまとめ-,2011年度日本海洋学会春季大会.

2. 石崎廣,中野英之,中野俊也,2013:深層測流結果にみられる赤道ロスビー波のシグナル,2013年度日本海洋学会春季大会.

3. 小畑淳,2010:気候変動に及ぼす炭素循環の影響-将来百年予測について-,第8回環境研究シンポジウム.

4. 坂本圭, 辻野博之, 西川史朗, 中野英之, 本井達夫, 2009: 北西太平洋モデルにおける沿岸親潮の短周期蛇行, 2009年度日本海洋学会秋季大会.

5. 坂本圭,辻野博之,西川史朗,中野英之,2010:MRI.COMネスト・モデルへの潮汐の導入,2010年度日本海洋学会秋季大会.

6. 坂本圭,辻野博之,西川史朗,中野英之,山中吾郎,2011:MRI.COMネスト・モデルへの潮汐の導入(Ⅱ),2011年度日本海洋学会春季大会.

7. 坂本圭,辻野博之,中野英之,山中吾郎,2012:MRI.COMネスト・モデルへの潮汐の導入(III),2012年度日本海洋学会春季大会,茨城県つくば市,2012年3月.

8. 辻野博之, 坂本圭, 中野英之, 山中吾郎,2012:日本近海高解像度モデルにおける混合層とモード水形成,日本海洋学会2012年度秋季大会,静岡県清水市,2012年9月.

9. 中野英之,本井達夫,山中吾郎,平原幹俊,辻野博之,2009:全球渦非解像NPZD モデルにおける栄養塩及び生物化学過程の収支,2009年度日本海洋学会秋季大会.

10. 中野英之,辻野博之,坂本圭,2011:黒潮続流域の冷水渦中の高栄養塩の起源,2011年度日本海洋学会秋季大会.

11. 中野英之,辻野博之,平原幹俊,坂本圭,山中吾郎,2013:黒潮続流に対するShatsky Riseの効果,2013年度日本海洋学会秋季大会.

12. 西川史朗,辻野博之,坂本圭,中野英之,2010:北太平洋海洋大循環モデルを用いた表層水塊解析手法の比較,2010年度日本海洋学会春季大会.

13. 平原幹俊, 石崎廣, 山中吾郎, 辻野博之, 2009:拡散スキームが渦許容モデルの再現性能に与える影響, 2009年度日本海洋学会春季大会.

14. 平原幹俊,辻野博之,中野英之,山中吾郎,2009: 南半球環状モードの西風偏差に対する太平洋深層循環の応答, 2009年日本海洋学会秋季大会.

15. 平原幹俊,石崎廣,中野英之,辻野博之,山中吾郎,2010:渦を表現するモデルにおけるサブグリッド輸送のパラメタリゼーション,2010年度日本海洋学会春季大会.

16. 平原幹俊,辻野博之,中野英之,山中吾郎,安田珠幾,2011:海洋モデルを用いた経年変動実験に見られる南大洋深層循環の変動,2011年度日本海洋学会春季大会.

17. 平原幹俊,辻野博之,中野英之,山中吾郎,安田珠幾,2011:海洋モデルを用いた経年変動実験に見られる南大洋深層循環の変動Ⅱ,2011年度日本海洋学会秋季大会.

18. 山中吾郎,石崎廣,2009: 大気海洋結合モデルに対する海洋短波吸収スキームのインパクト,日本気象学会2009年度春季大会.

19. 山中吾郎,安田珠幾,藤井陽介,松本聡,2010:2006エルニーニョの衰退過程,2010年度日本海洋学会春季大会.

20. 山中吾郎,石崎廣,中野英之,辻野博之,平原幹俊,2011:熱帯太平洋の短波吸収におけるクロロフィル分布の影響, 2011年度日本海洋学会秋季大会.

21. 山中吾郎,辻野博之,石崎廣,中野英之,平原幹俊,2012:大気海洋結合モデルにおける海水の光学的特性の影響,2012年度日本海洋学会秋季大会, 静岡県清水市,2012年9月.

3.2 報道・記事:3件

年順(古いものから新しいものの順)

1. 中野英之,2012:COP18最終日にあわせて放映された海洋酸性化の番組作成に協力。2012年12月7日(金)22時BS1ワールドWAVEトゥナイト特集.

2. 山中吾郎,2013:震災ガレキの漂流に関連して太平洋スケールの海流やその仕組みについての取材に協力。朝日新聞「震災の漂流物はどこいった?」2013年2月23日(土)土曜版赤Be「ののちゃんのDO科学」.

3. 山中吾郎,2013:津波で海に流されたものは・・・今どこに?,CBCラジオ「情報サプリメント:衣食住に関する身近な話題を取り上げる暮らしに役立つ情報コーナー」,2013年3月12日.



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