令和4年度国立極地研究所・研究集会
「2022年度エアロゾル・雲・降水に関する研究集会」
日時:2023年3月16日(木)〜17日(金)
方法:オンライン
研究代表者:荒木健太郎(気象研),国立極地研究所受入責任教員:當房豊
コンビーナ―:荒木健太郎(気象研),當房豊(極地研),山下克也(雪氷研),佐藤陽祐(北大)
研究概要
雲凝結核や氷晶核として働くエアロゾルの増減によって雲の構造が変化することにより、降雨や降雪に至る降水機構にも変化が生じる。そのプロセスの理解には、極域を含むエアロゾル・雲・降水に関する知見が必要であり、これまで多くの研究がなされているが、定量的な理解には至っていない。本研究集会では、エアロゾル、雲物理、気象、気候や隣接分野などを専門とする研究者が一堂に集まり、室内実験・観測・数値実験など様々な手法による、エアロゾル・雲・降水に関する最新の研究結果や動向の共有を行う。
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研究会報告
- 荒木健太郎, 井村裕紀, 飯吉周太朗, 梶川友貴, 近藤誠, 岡崎恵, 山下克也, 佐藤陽祐, 當房豊, 2023: 2022年度「エアロゾル・雲・降水に関する研究集会」報告. 天気, 70, 357-362.

集合写真
プログラム
発表時間の大まかな目安
総説:1人40分程度(発表:約30分,質疑応答:10分)
それ以外の発表:1人25〜30分程度(発表:約15〜20分,質疑応答:10分)
1日目:2023年3月16日(木)
13:00〜15:35
- 趣旨説明 荒木健太郎(気象研)
- 地上マイクロ波放射計を用いた冬季日本海側の降雪雲の観測 荒木健太郎(気象研)
- 小型マイクロ波放射計および雲カメラによる気象観測 箕輪昌裕(古野電気)
- 機械学習による全天雲カメラ雲量推定 清水完太(東海大)
- 都市大気で起こる暖かい雨 -東京都心部における事例解析- 三隅良平(日大)
- 冬型の気圧配置時における佐渡島および能登半島の降水量への影響 ―山雪型と里雪型を比較する― 飯吉周太朗(日大)
休憩(10分程度)
15:45〜18:15
- 気象雷モデルの優位性検討 富岡拓海(北大)
- 突風に先行する雷活動の激化をもたらす積乱雲内での霰の成長環境 近藤誠(北大)
- 数値モデルを用いた冬季北海道における降雪結晶の将来変化に関する解析 鎌田萌花(北大)
- 雨滴粒径分布を表す新関数を用いた層状・対流混合降雨の観測事例解析 岡崎恵(京大)
- 複数機の大型セルラードローンを用いた海上でのリアルタイム空間情報収集手法について 板羽昌之(eロボティクス)
2日目:2023年3月17日(金)
09:30〜12:00
- 【総説】超水滴法の現状と展望 島伸一郎(兵庫県大)
- 超水滴法による北陸山岳性降雪雲の二次元理想シミュレーション 谷口瑠菜(兵庫県大)
- 雲乱流環境における過飽和度揺らぎのラグランジュ的自己相関時間 齋藤泉(名工大)
- モデルのマイナーに見える取り扱いは雲表現にとってどんなに重要か? 川合秀明(気象研)
- 学生による自己紹介
昼食(12:00〜13:00)
13:00〜15:10
- 【総説】エアロゾルとその放射・雲影響の全球シミュレーション 松井仁志(名大)
- 大気汚染物質が都市域豪雨事例の雲微物理過程および化学特性に及ぼす影響 梶川友貴(筑波大)
- MIROC6におけるINPの雲・降水・放射影響の解析 井村裕紀(東大)
- 北極スヴァールバル諸島で採取した雲残渣とエアロゾル粒子の個別粒子分析 足立光司(気象研)
休憩(10分程度)
15:20〜17:30
- スヴァールバル諸島での氷晶核粒子の変動に関する考察 當房豊(極地研)
- 国内2地点における粒子化学特性と氷晶形成粒子濃度の変動 岩田歩(気象研)
- 高濃度氷晶雲プロジェクトでのエアロゾル・雲の航空機観測:初期結果 折笠成宏(気象研)
- 実大気中エアロゾル粒子の氷晶核能に関する比較評価 田尻拓也(気象研)
- 総合討論
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