令和3年度国立極地研究所・研究集会
「2021年度エアロゾル・雲・降水の相互作用に関する研究集会」
日時:2022年2月21日(月)〜22日(火)
方法:オンライン
研究代表者:佐藤陽祐(北大),国立極地研究所受入責任教員:當房豊
コンビーナ―:佐藤陽祐(北大),荒木健太郎(気象研),當房豊(極地研),山下克也(雪氷研)
研究概要
雲凝結核や氷晶核として働くエアロゾルの増減によって雲の構造が変化することにより、降水機構にも変化が生じる。そのプロセスの定量的理解には、エアロゾル 雲 降水の相互作用に関する知見が必要である。この相互作用を理解するために多くの研究がなされているが、定量的な理解にはまだ至っていない。本研究集会では、エアロゾル、雲物理、メソ気象、気候を専門とする研究者が一堂に集まり、それぞれの最新の研究結果や動向 の 共有を行う。これにより、共同研究の機会構築や参加者の研究促進を図ることが本研究集会の目的である。
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研究会報告
- 佐藤陽祐, 大友啓嗣, 井村裕紀, 藤野梨紗子, 近藤誠, 荒木健太郎, 山下克也, 當房豊, 2022: 2021年度「エアロゾル・雲・降水の相互作用に関する研究集会」報告. 天気, 69, 387-393.

集合写真
プログラム
発表時間の大まかな目安
総説:1人40分程度(発表:約30分,質疑応答:10分)
それ以外の発表:1人25〜30分程度(発表:約15〜20分,質疑応答:10分)
1日目:2022年2月21日(月)
13:00〜15:15
- 趣旨説明
- 【総説】大気海洋結合エアロゾル気候モデルを用いた気候変動シミュレーション 竹村俊彦(九大)
- 数値気候モデルを用いたエアロゾル直接・間接効果への降雨生成過程の影響の解析 松原大樹(東大)
- LESモデルを用いたエアロゾル排出に対する混合相雲の応答に関する研究 山崎耕平(東大)
- 東京23区における夏季の短時間強雨の支配的な発生起源 大友啓嗣(筑波大)
休憩(15分程度)
15:30〜18:00
- 地表面観測データにおける降水量とPM2.5の関係 藤野梨紗子(慶応大)
- エアロゾル・雲相互作用を介してHULISが降水特性に及ぼす影響の推定 梶川友貴(筑波大)
- ラマン分光を用いたブラックカーボンの光熱変換の評価 山本真子(東京理科大)
- 関東圏ウルトラサイト観測と高解像度数値モデルの連携研究推進ULTIMATE:二重偏波ドップラー気象レーダーによる雲検証・改良 佐藤正樹(東大)
- 学生による自己紹介
2日目:2022年2月22日(火)
10:00〜12:00
- 南大洋の雲は熱帯の降水に影響するか? 川合秀明(気象研)
- 南極地域観測事業における南大洋上の雲の観測計画の紹介 猪上淳(極地研)
- 通常固定して使用するセンサー・デバイスと、UAV等無人移動体との組合せ利活用技術について 板羽昌之(eロボティクス)
- 新しい粒子撮像ゾンデの開発と終端速度測定の性能評価 鈴木賢士(山口大)
昼食(12:00〜13:00)
13:00〜15:30
- MOSAiCの期間におけるスヴァールバル諸島での氷晶核粒子の季節変動 當房豊(極地研)
- 金沢大学角間キャンパスで観測された生物氷晶核の増加と気象条件 松木篤(金沢大)
- 大気エアロゾル粒子の氷晶核能に対する混合状態の影響 田尻拓也(気象研)
- アジアダストの氷晶核に関する全球数値シミュレーション 河合慶(名大)
- 全球気候モデルMIROC6における北極域の雲・降水過程の診断 井村裕紀(岡山大)
休憩(15分程度)
15:45〜18:00
- グリーンランド南東ドームアイスコアから復元するエアロゾルプロキシと北半球中高緯度の雲の関係 渡利晃久(北大)
- 北海道を対象とした降雪に対する霰の寄与の変動要因に関する数値的考察 近藤誠(北大)
- 雷を直接考慮した気象雷モデルの予測性能について 富岡拓海(北大)
- 気象雷モデルを用いた雷起源のNOxに関する数値実験 佐藤陽祐(北大)
- 総合討論
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