火山活動の監視・予測に関する研究


 火山活動への理解を深め、火山現象の評価・予測の精度を高めることにより、気象庁火山業務における噴火警報、噴火警戒レベル、降灰予報、航空路火山灰情報などの改善に貢献する。

          
  • 副課題1:地殻変動観測等に基づく火山活動評価
  • 副課題2:化学的手法等による火山活動監視
  • 副課題3:火山噴出物の監視技術とデータ同化に基づく輸送予測

V課題 概念図


研究期間

2019年度~2023年度


研究代表者

火山研究部長



研究目標

 地殻変動や火山ガスなどの観測データの解析をとおして、火山活動の理解を深めるとともに、火山内部の状態をより的確に把握することで、火山活動予測、火山活動評価の改善を図る。また、噴火に伴う浮遊火山灰や降灰等、噴火現象の即時的な把握技術および予測技術の開発を行う。

副課題1 地殻変動観測等に基づく火山活動評価

[テーマ1]伊豆大島で地殻変動源解析によりマグマ蓄積量を迅速に把握し、多項目観測を統合したプロダクトと精密に補正した重力観測データを用いて、マグマ上昇の検出・モニタリングを行う。地表面熱・水収支、およびマグマ・揮発性成分収支のモデルを構築し、火山活動評価への活用を図る。他の活動的火山でも活動評価に資する地殻変動等の解析を行う。

[テーマ2]衛星SAR 解析における大気遅延補正を気象モデルを用いて高精度化し、GNSS 解析にも気象モデルを導入して、火山における地殻変動検知能力を向上させる。また、火山活動の理解を深めるために、地殻変動から地下の変動源の時空間変化を推定する手法、及び地下のマグマ挙動に伴う地殻変動のシミュレーション手法を開発し、それらの事例解析の比較により解析手法と物理モデルを改良する。

[テーマ3]火山内部の状態監視や活動の異常検出を目指して、伊豆大島の震動観測データに地震波干渉法を適用し、地下の速度構造の時間変化を検出する手法を開発する。また検出された変化の要因、火山活動との関連を評価する。
副課題2 化学的手法等による火山活動監視

[テーマ1]直接採取した火山ガスや熱水の化学組成および安定同位体比、および火山灰に付着した火山ガス由来成分等の分析を通じて火山ガス活動の理解を深め、個々の火山における火山ガス活動の機構の解明を目指す。

[テーマ2]火山ガスの放出率や組成比をモニタリング・評価する技術を開発する。テーマ1による火山ガス活動への理解をふまえ、副課題1の地殻変動などの物理観測データも組み合わせた多項目解析を行うことで、火山活動評価への活用を図る。
副課題3 火山噴出物の監視技術とデータ同化に基づく輸送予測

[テーマ1]気象レーダー等の観測データを用いて、噴火現象の検知や噴煙に含まれる火山灰等の定量的推定手法を開発する。

[テーマ2]浮遊火山灰や降灰等を統一的に予測するための新しい移流拡散モデルを開発・改良する。さらに火山灰データ同化システム(プロトタイプ)と結合させることにより、気象レーダー等による観測値と移流拡散モデルの予測値に基づく火山灰データ同化・予測システムを構築する。


各年度の研究計画

研究計画の詳細は以下のファイルをご覧ください。

2020年度(PDF 503KB)

2019年度(PDF 293KB)