放射能測定装置

放射能測定装置の写真

気象研究所では、研究所がつくばに移転する前(東京・高円寺)から50年以上にわたって、Cs-137、Sr-90など、人工放射性核種の降下量を精密測定しています。この観測は世界でも最長です。

現在、福島の原子力発電所の事故により、関東地方でも、環境の放射線量が高くなっていますが、この観測が始まった1950年代の降下量は、各国で核実験が活発に行われていたため、人工放射性核種の降下量は、現在(2014年)よりも高い値でした。

その後、チョルノービリ原発の事故等がありましたが、この観測により、現在に至るまでの降下量の変化は、詳細に記録され、長期変動の実態やそのメカニズムの解明研究に役立ち、国民の安全・安心に貢献しています。

写真は、ゲルマニウム半導体検出器を使って、ガンマ線のスペクトルを測定する装置です。