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地殻変動データの降水補正について

 気象庁が東海地震の前兆すべりのために監視しているひずみ計のうち、体積ひずみ計と2004年以前に設置した多成分ひずみ計については、このページで紹介する降水補正手法が2014年1月に監視業務へと導入されました。

 この手法を詳細に記した論文『タンクモデルによる体積ひずみ計データの降水補正について』が2015年3月に気象庁のwebサイト上に公開されましたので、このページを2015年4月に新たに作成しました。

 ひずみ計や傾斜計などで雨による影響が大きい場合、ここで紹介する手法を用いて雨の影響を除去することによって、これまで確認することができなかった地殻変動現象が新たに見えてくるかも知れません。

 地殻変動データの降水補正パラメータ算出プログラム等の提供については、木村()にメールでお問い合わせください。なお、降水が雨ではなく雪の場合や、時間値以外のサンプリングデータについては現在のところ対応できておりません。



地殻変動データの降水補正の概要





 菅原(1972)によって考案されたタンクモデルを用いています。
 タンクモデルは、気象庁の土壌雨量指数などにも用いられています。

 降水補正の入力データは、降水量(左の図のP↓)です。

 地殻変動データの降水補正に用いるタンクの形状は、
 気象庁が東海地域に複数設置している体積ひずみ計に対する降水応答から決定しました。
 1段目から3段目まで蒸発(左の図のE↑)や土壌水分の効果を取り入れています。

 1段目から3段目までの各タンクの水位に、それぞれ別の補正係数をかけて
 足し合わせた値を降水応答とし、それを差し引くことによって降水補正を行います。

 【参考文献】菅原正巳 (1972): 流出解析法(水文学講座7), 共立出版, 257pp.


東伊豆奈良本(2008年)における降水補正の例


地殻変動データの降水補正に関する論文

  ※ 降水補正手法に関しては、2章・3章・5章に目を通せば十分だと思います。

地殻変動データの降水補正に関する学会発表


※ 最終更新日は2015年4月27日です。